2012年1月5日木曜日

ハイタカに注意


 近年、さまざまなタカ類が都市部に進出し話題になっています。今ではチョウゲンボウ、オオタカ、ツミ、ハヤブサ等を都市部で見ることはそれほど珍しくない状況です。
 さらにここ数年気になっているのがハイタカです。ハイタカの増減については、いまのところ詳しい資料にあたっていないのですが、私の印象としては1990年に入るまで渡り時期以外ではほとんど姿をみることがない鳥でした。1980年代に知人から「図鑑を作るときに写真を入手するのに苦労するのがハイタカの特に雄である」という話も聞いたことがあります。
 しかし、ここ数年は状況が違うようです。ネットを検索してもごく普通にハイタカの写真があふれていますし、ツイッターでもハイタカを見たというツイートをよく見ます。ここ数年、鳥の写真を撮り始めた人にとってはハイタカが珍しい種というイメージはないのかもしれません。さらに都市部の公園でも姿を見せています。
 この現象は関東だけのものかと考えていましたが、関西でもよく観察されるようになったのは、ここ10年くらいだそうです。今後もハイタカの動きに注目したいと思っています。しかしながら、ハイタカのメスは、オオタカのオスと酷似しているために識別が難しいので誤認には気をつけたいところです。(柴田佳秀)


ハイタカ♀(撮影:堀内洋助)