2013年12月23日月曜日

東京のドバトは今・・・日本野鳥の会東京・研究部の調査から

ドバトといえば、「神社や寺の境内、駅前や公園の広場にたむろして、人が与える餌に群がってくる」というイメージが強い生きものですが、最近東京都内では、事情が少し変わってきているようです。たしかに、給餌に集まってくるのは変わりないのですが、その数が少ない・数羽から10数羽の群れが多く、100羽の群れを見かけることはありません。
一方、公園の芝生地や林床、河川敷の草原などで、まるでキジバトのように自然採食している群れや、木の実をがんばって採っている姿をよく見かけます〔写真〕。
そんな生態の変化を、この冬、日本野鳥の会東京・研究部では会員に調査を呼びかけて調べています。【『ユリカモメ』201312月号・同研究部ブログ参照
このような傾向は東京だけの話なのか、全国的なことなのか興味あるところです。最近のドバトのことで気づいたことがあったら、ぜひ、当会メールにご連絡をください。



2013年12月2日月曜日

明治神宮の境内総合調査報告書発行と報告会の案内

東京渋谷・代々木の地に広がる緑、明治神宮境内の動植物の総合調査が、昨年度(2012年度)を中心に実施され、その報告書『鎮座百年記念 第二次明治神宮境内総合調査報告書』(A4判、510ページ)が明治神宮から発行されました。
明治神宮境内は、大正9年に、明治天皇ご逝去に際し、約70haの地に、全国からの献木を主体として造られた人工の林です。90年を経たいま、うっそうとした森に生長し、苑内にはさまざまな動植物が息づいています。今回の調査報告書は、都市環境下の生きものの生態の一端を明らかした、貴重なデータ集となっています。
「第二次」とあるのは、今から約40年前に同名の調査が行われたためで、今回も鳥類に関しては、日本鳥類保護連盟が対応し、おもに日本野鳥の会東京(支部)が実施している「明治神宮探鳥会」の記録が整理された形で出されています。内容は40年の歳月を経て、苑内の鳥がどのように変化したのかわかるように記されています。
今回、報告書の報告会が下記の要領で開かれます。入場無料でだれでも参加できます。

日時:20131212日(木)13001700
場所:日本学術会議講堂〔東京都港区六本木72234
主催:日本学術会議環境学委員会/第二次明治神宮境内総合調査委員会


2013年11月22日金曜日

「都市鳥・オオタカ」を語るシンポ・終了

112日、日本野鳥の会東京と共催で開きました東京の環境を考えるシンポジウム・第3回「東京都心部の自然・“緑島”の今と昔・そして未来」は、自然教育園2階の講義室ほぼいっぱいの46名の参加を得て、予定通りで終了しました。〔写真〕
まず、基調講演では、都市鳥研究会代表の川内 博氏が、東京都心部の自然・“緑島”の代表格である明治神宮(渋谷区)で見られる鳥の66年間の推移を紹介。草原性の鳥類の衰退(ホオジロ・モズなど)と森林性の鳥類の台頭(ヒヨドリ・コゲラ・オオタカ・エナガなど)がわかりやすい表によってしめされました。また、その表からは読み取れない個体数の変化も、シジュウカラとヤマガラのテリトリーマッピング調査から、ヤマガラの急増が明らかになっているなどが語られました。また、オオタカやエナガの繁殖生態についての話もあり、最後はパリのモンソー公園での体験が語られました。
次いで、日本野鳥の会参与の金井 裕氏より、「都市緑地とオオタカの保全」というタイトルで、オオタカの一般的な生態と市街地に進出してきているオオタカの実態が紹介されました。その中で、生息状況の変化と保全施策の実態、生息・営巣条件の変化や食物内容の研究などにも触れられ、最後に「種の保存法と生息環境保全」についてのレクチャーがありました。
その2つの講演を受けた形で、「オオタカが生息するようになった『東京都心部』の環境とは」という題でパネルディスカッションが発展。パネリストとして、日本野鳥の会東京探鳥会リーダーの中村文夫氏と高橋嘉明氏が加わり、オオタカを中心とした具体的な話へと展開しました。その中で、東京に自然系の博物館がまったくないことが指摘され、今後の課題としてクローズアップされました。

さいごに、“緑島”のひとつである自然教育園(港区)について、自然教育園名誉研究員の矢野 亮氏による「自然教育園60年間の自然の記録」の講演があり、興味深い園内での変遷が、パワーポイントを使って語られました。


2013年10月27日日曜日

都会派オオタカに注目したシンポジウムへのご案内

今秋112日(土)に、日本野鳥の会東京と共催で、東京都心部の自然“緑島(りょくとう)”を対象としたシンポジウムを、東京の国立科学博物館附属自然教育園で開催します。この中で、都市鳥研究会としての従来の研究を紹介するとともに、都会に棲みだしたオオタカに焦点をあてて、東京都心部の自然を見ていきたいと思います。
都心部で営巣しているだけで「都会派」といえるかどうかわかりませんが、里山に棲むオオタカとは少しようすが違います。今回はオオタカに興味を持つ方がたくさん出席されると思いますので、その中でいろいろなディスカッションも予定しています。ぜひ参加されるとともに、ご自分の考え・意見をお願いします。

【シンポジウム開催要領・プログラム】

東京の環境を考える・第3
東京都心部の自然・“緑島”の今と昔・そして未来

日 時:2013112日(土)1230分開場、13時~16
会 場:自然教育園・講義室〔東京都港区白金台・国立科学博物館附属〕《地図参照》
定 員:先着50
〔満席の場合は、入口にその旨を表示します。ご確認の上入園ください〕
参加費:無料〔入園料300円。65歳以上・高校生以下は無料〕

〈基調講演〉
1.東京都心部の自然“緑島”における鳥たちの変遷 川内 博氏(都市鳥研究会)
2.都市緑地とオオタカの保全 金井 裕氏(日本野鳥の会)
3.自然教育園60年間の自然の記録 矢野 亮氏(自然教育園)

〈パネルディスカッション〉
オオタカが生息するようになった「東京都心部」の環境とは

パネリスト:金井 裕・中村文夫・高橋嘉明氏


2013年10月17日木曜日

名古屋都心部のカラスのねぐら

名古屋におけるムクドリのねぐらについて、マスコミ報道の後追い観察を紹介しました(本ブログ:2013102日付)。同じように、名古屋の都心部でのカラスのねぐらについても、昨年3月に電話取材を受けていて、その記事は「名城周辺 カラスに泣く」というタイトルで、朝日新聞(夕刊)2012312日付に載っています。そこでその状況を日本鳥学会大会終了後の916日の夕方、中区の二の丸・三の丸で見てきました。
夕方5時過ぎ、名古屋城に近づくとカラス(ハシブト・ハシボソ)がビルの上を何羽も飛び交う状態でした。城内二の丸にある愛知県立体育館の屋根や周辺の木々に数百羽集まり、飛び交う様を見かけました。十三夜の月をバックに“月に烏”の傑作?をねらい〔写真〕ながら、ねぐら入りを待ちました。午後6時前くらいには隣接する官庁街の並木(ケヤキ)に移動。あたりはだんだん暗くなり、カラスの動きを追うのがむずかしくなりましたが、とりあえず、数か所で、数十羽のカラスがケヤキ樹内への飛び込みを確認。歩道や植え込みの糞の跡などから、この地がねぐらであることは間違いないと思われました。
新聞の記事によると、この地にねぐらを取るようになったのはここ数年のことのようで、一帯は県警本部・市役所庁舎・合同庁舎などのビルが建ち並ぶ官庁街で、サブタイトルが“大群の「落とし物」うらめし”となっているように、迷惑がられているようです。

初めての地で、1回の観察ですので、その時、見た・聞いた限りでは数は5001000羽程度、ブトとボソの割合は4:6で、ボソの方が多いような感じでした。
(川内 博・桂子)



2013年10月2日水曜日

名古屋・平針のムクドリのねぐら


秋になると、駅前などの繁華な場所でのムクドリのねぐら問題が浮上し、マスコミからの取材を受けることがよくあります。最近の傾向は、地方都市からの問い合わせが目立ち、その実態を見ずに対応ということが多くなっています。今回、名古屋・名城大学での日本鳥学会大会を機に、昨年10月に電話取材に応じて記事にもなった(朝日新聞・10月29日付)、名古屋市天白区の地下鉄・鶴舞線平針駅付近の状況を見てきました。
9月13日の夕方、午後4時30分から現地に出張り、電線に取り付けられている剣山のようす、路上や街路樹の葉に落ちた糞の状況を観察し、ムクドリ飛来の場所を確認しました。5時20分過ぎから、ビルの屋上のTVアンテナにスズメが50羽ほど集まり、ムクドリが単独で姿を見せだしました。5時43分に30羽・40羽の群れが頭上にあらわれ、6時過ぎには数百羽の群れが飛来し、駅の近くの電線に一斉に止まりだしました〔写真1〕。
飛来数は最終的(夜7時段階)に3000羽~5000羽程度と思われ、一部は街路樹(トウカエデ)に入るものもいましたが、多くは電線に止まったままでした。翌日の夜10時ごろ、同じ場所を観察したところ、前日の状態と同じでしたので、電線で一夜を過ごすと思われます〔写真2〕。なお、この観察の詳しくは、『URBAN BIRDS』に報告予定です。
千葉や埼玉でのねぐら入りとの違いは、上空を旋回するようなことはほとんどなく、一気に電線に飛来するといった状態でした。1回の観察ですので多くはいえませんが、マスコミ情報の確認といった意味で、意義のあった現地視察でした。(川内 博・桂子)

写真1

写真2

2013年9月22日日曜日

日本鳥学会2013年度大会で自由集会「東西の「駅ツバメ」調査から見えてくるもの」を開催しました

名古屋市の名城大学でおこなわれた日本鳥学会2013年度大会において、9月14日、「東西の駅ツバメ調査から見えてくるもの」と題して自由集会をおこないました。

まず、最初に話題提供をいただいたのは、大阪市立自然史博物館の和田岳さん。昨年2012年におこなわれた関西での駅ツバメ調査のきっかけと経過報告をお話しいただきました。
Twitterという仕組みを利用して、いままで鳥とはあまり縁の無かった人々も調査に協力し、関西全駅の営巣状況があきらかになった経緯を楽しくお話しくださいました。

つづいては、農業環境技術研究所の大澤剛志さんが、関西駅ツバメのデータを解析した結果のお話です。
じつはこれほど大規模な市民参加型の調査はなかなかないとのこと。
また、アマチュアはデータを集めることはできても、それを解析するのはとてもハードルが高いのも事実です。専門家でいらっしゃる大澤さんが見事に関西ツバメのデータを解析し、その結果、ツバメの営巣には近くに河川などの水辺環境が一番重要であることがわかったそうです。

つぎに今年、1775駅もの関東地方全鉄道駅のツバメ調査の原動力となった調査事務局の渡辺仁さんからの報告。こちらもTwitterなどで調査を呼びかけたところ、185名の方の参加があったとのこと。調査の結果、関東地方の駅の約20%にツバメの営巣が確認されたこと、鉄道会社によってその違いがあったことなどの報告がありました。これからはさまざまなデータを用いて解析をおこない、ツバメにとって駅とは何か明らかにできればとの事です。

日本野鳥の会東京の調査として発表された川内博さんからは、東京・高尾間の中央線の駅とその周辺でおこなわれた営巣調査のお話をしていただきました。駅にツバメの巣がなくても、その周辺を探すと巣があるとのこと。駅ツバメ調査だけでは見落としがちになる興味深い事実がわかりました。

つぎに話題提供をいただたのはNPO法人バードリサーチの神山和夫さん。道の駅のツバメと共存の方法についてお話をいただきました。簡単に設置できる糞除け台についてのアイデアをご紹介いただきました。

最後に質疑応答と討論を行いました。そのなかで駅のツバメは、かならずしも皆に好かれているわけではなく、駅によっては営巣を嫌がったり、巣を撤去していることが話題になりました。どうしたら、駅のツバメが人と共存することができるか話し合いましたが、道の駅の例がヒントになりそうだという結論に。また、このような調査を毎年やるのは大変だけれども、5年に一回はやりたいという提案も出ました。
32名とちょっと参加者が少なかったのですが、それでも日本のツバメ研究の最前線にたたれている方達が一堂に会した感じで、とても有意義な集まりになったのは間違いなかったと思います。
(柴田佳秀)


2013年9月17日火曜日

『都市鳥ニュース』№15を発行しました

年に2回、春と秋に発行しています『都市鳥ニュース』の最新号№15〔写真〕を91日付で発行しました。
内容は、読み物として、「ロンドンの最新・都市鳥事情」の2回目(今回は、レポートの紹介だけでなく、この繁殖期に現地を歩いての報告も載っています)。
また、ことし当会として調査をした「関東地方鉄道駅ツバメ営巣調査」(駅ツバメ)の結果速報が見ものです。
「駅ツバメ」については、関西圏と関東圏でほぼ同じような調査がされていて、これについて914日(金)の夜に、日本鳥学会2013年大会・自由集会で論議され有意義な展開になりました。 

集会情報としては、112日(土)午後に、「東京の環境を考えるシンポジウム・第3回」(都市鳥研究会・日本野鳥の会東京共催)の告知が載っています。
そこでは都市環境下のオオタカの問題が俎上にあがる予定とのことです。詳しくは当ホームページにアップされる予定です。
その他、新刊の『銀座のツバメ』(金子凱彦著)の書評、「としちょう・NOW」の抜粋などが掲載されています。【B5判・24ページ


2013年8月11日日曜日

今シーズンも形成された中央道談合坂SA(上り線)のツバメ大規模塒

昨年も報告しました、中央自動車道談合坂SA上り線(山梨県上野原市大野)のツバメの塒ですが、85日夕方、仕事の帰路寄ったところ、今シーズンもすでに大規模な塒となっており、就塒するツバメの数は推算で4000羽以上に達していました。
 以下、85日の状況を簡単に報告します。

    日の入り(甲府)     18:46
  集合開始時間     18:25
  塒入終了時間     19:05
  塒使用樹木(ケヤキ)   39
  推定塒入羽数     4000-5000

今シーズンもSA近くの大野貯水池には、300羽前後の就塒前集合が見られ、SA内の街路樹では、ツバメに先行してスズメが塒入りしていました。就塒ツバメの数は昨年観察時よりもすでに多く、815日前後に就寝ピークを迎えると推察します。
(朝比奈邦路)




2013年8月8日木曜日

都会の鳥・生態小図鑑が発行されました

当会顧問の唐沢孝一さんが「都会の鳥・生態小図鑑」を発行されました。

興味深い生態写真が豊富に掲載されており、都市の鳥を知る入門書としてぴったりです。

以下 おわりに から抜粋

都市鳥との出会いからすでに40年以上の歳月がたった。この間、スズメやカラス、ツバメなどの様々な調査や観察を行ってきた。と同時に、撮りためた写真もだいぶ増えてきた。そこで、生態や行動で興味深い写真を選び、都会の鳥を楽しむヒントになりそうな冊子をつくることにした。それがこの小冊子である。
 本書はカラサワールド自然基金の2012年度にご寄付いただいた約270名の方のご支援によって発行された。


入手方法は、唐沢孝一さん宛にメールか手紙で、住所、氏名、希望冊数を記して申し込んでください。
代金は1冊1000円(送料込み)、後払い。 
(柴田佳秀)





2013年8月1日木曜日

速報 関東地方の鉄道駅ツバメ営巣調査 目標1757全駅調査達成!

5月に開始した関東地方の鉄道駅ツバメ営巣調査ですが、7月31日、ついに関東地方全駅の調査を終えることができました。
この調査は185人(速報値)の参加と、その他の協力者の方々により達成されました。重ねて深く感謝申し上げます。
観察結果の報告があったのは1757駅です。

ツバメの営巣の報告があったのは274駅(15.6%)です。営巣していないが古巣ありの報告は67駅(3.8%)です。

イワツバメの営巣の報告があったのは25駅(1.4%)です。営巣していないが古巣ありの報告は16駅(0.9%)です。

コシアカツバメの営巣の報告があったのは1駅(0.1%)です。営巣していないが古巣ありの報告は1駅(0.1%)です。

ヒメアマツバメの営巣の報告があったのは2駅(0.1%)です。営巣していないが古巣ありの報告は3駅(0.2%)です。
(2013年7月31日現在)

(柴田佳秀)

2013年7月29日月曜日

書籍「銀座のツバメ」が出版されました

当会幹事の金子凱彦さんがお書きになった「銀座のツバメ」という本が発売されました。
 日本有数の繁華街である銀座で30年間という長期にわたって調べられた貴重な記録と考察です。

 

銀座のツバメ

内容(「BOOK」データベースより)

永く人間から愛され続けてきたツバメが危機に瀕している。著者は30年にわたってひたむきにツバメの生態を調べた!…なんとツバメは銀座のど真ん中で頑張っていた!
都会のツバメの愛すべき驚きの生態とは!また人間がすべきことは?
ツバメ撮影の第1人者・佐藤信敏氏による決定的写真も掲載。「鳥と自然」を愛する多くの人々にとって必読の書であり、またあらゆる研究会・学校等での「鳥のフィールド観察の手本」ともいえる書。

購入は書店、ネット書店から。amazonはこちら

また出版社から直接購入もできるそうです。


株式会社 学芸みらい社 電話03-5227-1266


(柴田佳秀)

2013年7月26日金曜日

しながわ水族館でのスズメの営巣状況

 今春、東京都品川区にあるしながわ水族館を訪れた際に、写真のような場所での複数のスズメの営巣を確認しました。
 私自身、ここのところ、大型施設におけるスズメの営巣が少し増えてきている実感がありますので、今後の動向を注目していきたいと考えています。
 日本のスズメ減少の大きな要因のひとつに「営巣場所不足」が挙げられています。皆さんのフィールドではいかがでしょうか。
箕輪多津男)



2013年7月19日金曜日

関東地方の鉄道駅ツバメ営巣調査が終盤をむかえゴール間近

5月から開始した関東地方の鉄道駅ツバメ営巣調査ですが、いよいよ終盤を迎えています。
7月18日現在、観察結果の報告があったのは1678駅です。残り79駅となりました。

ツバメの営巣の報告があったのは255駅(15.2%)です。営巣していないが古巣ありの報告は66駅(3.9%)です。
イワツバメの営巣の報告があったのは22駅(1.3%)です。営巣していないが古巣ありの報告は14駅(0.8%)です。
コシアカツバメの営巣の報告があったのは1駅(0.1%)です。営巣していないが古巣ありの報告は0駅(0%)です。
ヒメアマツバメの営巣の報告があったのは2駅(0.1%)です。営巣していないが古巣ありの報告は2駅(0.1%)です。

詳しい調査内容は下記の特設サイトからご覧いただけます。
http://ekitsubame.bdc-tokyo.com/ekitsubame0/
現在、調査予約が入っていない駅は26駅。もうゴールは目の前です。
下記の駅の調査をやってやろうというかた、ぜひ、ご連絡を!
連絡先 参加フォーム

埼玉新都市交通ニューシャトル 鉄道博物館~内宿 12駅。
埼玉高速鉄道 浦和美園、鳩ヶ谷
JR宇都宮線 土呂、東大宮、新白岡、東鷺宮、古河
JR八高線 松久、児玉、丹荘、群馬藤岡、北藤岡
JR新幹線 本庄早稲田、安中榛名

(柴田佳秀)

2013年6月8日土曜日

日本鳥学会大会・ことしの自由集会は「駅ツバメ」

9月に名古屋で開催される日本鳥学会大会に、当会はことしも自由集会を持ちたいと思っています。テーマはいま関東圏で実施している鉄道の駅を対象とした「駅ツバメ」。
昨年実施された関西圏での話や、日本野鳥の会東京・研究部がはじめたJR中央線・東京駅~高尾駅での調査、それにバードリサーチが実施した「道の駅」でのようすなど、さまざまな「駅ツバメ」が出てくる予定です。
内容はまだ調整中ですが、みなさんの地元でのようすをお知らせください。また、関東地区にお住まいの方は、ぜひ全鉄道駅を対象にした当会主催の調査にご参加ください。
とくに埼玉・群馬・栃木・茨城の情報が不足している状態です。
写真は、かつての西武池袋線石神井駅のホームの造った巣のようすです。今は新駅舎に変わり、昔話になってしまいました。どこかの駅で同じような話はありませんか?(川内博)


2013年5月21日火曜日

関東地方の鉄道駅ツバメ営巣調査がはじまっています

都市鳥研究会が主催している関東地方にある全駅のツバメの巣の調査がはじまっています。
私は地元の路線を中心に32駅のチェックをしました。しかし、これだけ見たにもかかわらず、営巣が確認できたのはたった2駅のみ。予想以上にツバメの巣がないことがわかりました。
しかし、JR常磐線取手駅ではたくさんのツバメの巣を発見。とくに東口や東西連絡通路には接近して巣があり、ルースコロニーのよう。西口にも東口ほどではありませんが巣があり、駅全体で古巣も含めて28巣を確認しました。


赤いパイロンの上に巣がある


糞に注意の標識と巣


やさしい心遣いがうれしいですね


また、残念なことに2つの駅ではツバメが巣を作ることを嫌がって、撤去したことも判明。ツバメと人との共存の難しさも合わせて知ることになりました。(柴田佳秀)


2013年4月21日日曜日

カルガモのびっくりデート?


  ツバメの渡来の季節。その飛来チェックに東京・池袋の駅前を歩いていて、思わずビックリ!
 場所は東京芸術劇場を擁し、繁華街に隣接した「池袋西口公園」。その一角に直径6m程度の噴水池があり〔写真1〕、そこにカルガモ2羽が悠然とたむろしていました。
 行き交う人を警戒するような気配もなく、また、ドバトのように餌を求めて右往左往することもなく、噴水池のオブジェのひとつとなっていました。母娘が近づいても、私がカメラをむけても泰然として、とくに気にするようなそぶりはなく、2羽でデートを楽しんでいるようにも見えました〔写真2〕。
 人を恐れない・逆に餌がもらえると近づいてくる鳥は最近よく見かけますが、ここまでオープンな場所に自然体でいる姿に、また新しい都市鳥の出現を予感しました。(川内 博)
(写真1)
(写真2)


2013年3月31日日曜日

囀らないシジュウカラ? 皆さんのフィールドではいかがですか。

 昨年、東京の明治神宮で、境内の動植物の総合調査が行われました。それにかかわって、久しぶりにシジュウカラ〔写真〕の個体数算出のために、テリトリーマッピング法で調査を行いましたが、以前と比べて「鳴きが悪い」と感じました。
 シジュウカラの囀りは、例年1月半ば過ぎには「初囀」(しょてん)が聞かれ、春をいち早く感じたものですが、昨春、3月下旬から4月にかけて明治神宮で行った調査では、囀りがあまりにも少なく、当初は、あまりいないのでは思ったほどでした。20回以上調査をした結果、前回とほぼ変わらないテリトリー数が浮かび上がってきましたが、以前と比べ、なにか腑に落ちない思いがあります。
 今春もいくつかの緑地で同じように「囀らない」と感じがありますが、皆さんのフィールドではいかがですか。(川内博)

2013年3月5日火曜日

日本の自然誌の鏡・『かわせみ』発刊50号記念号に寄せて

東京の大河多摩川の支流・浅川の流域をフィールドとして野鳥観察を続ける「八王子・日野カワセミ会」から、会報『かわせみ第50号』2013年春号・発刊50号記念号が送られてきました。1985年に会が発足し、1988年から会報が年2回出されて、ついに50号の節目を迎えたといううれしい春の便りです。
『かわせみ』誌の優れている点は、毎号、至近で実施された調査が、データも併せて、いち早く掲載されていることです。これらのデータは、年を経るごとに、量が増すごとに、大きな力となっていくことは間違いなく、日本の自然誌にとって貴重な財産となるでしょう。しかも、これらのことがアマチュアの力によって運営・発行されていることも、誇るべきことと思います。
都市鳥研究会事務局には、毎号寄贈されていますので、会員の方にはリクエストがあればお貸しします。なお、この記念号には、会を代表して「鳥相の変化の意味するところは…森の鳥が定着する東京都心部」という一文を特別寄稿させていただきました。
『かわせみ第50号』はA4判・115ページ・一部カラー写真掲載
(川内博) 

2013年2月11日月曜日

柴又・帝釈天の参道でイソヒヨドリ♀を観察

 2月11日、葛飾区柴又の帝釈天へ観光に行ったところ、参道にある天丼で有名な大和家隣の路地でイソヒヨドリ♀と出会いました。
 この日は祝日ということもあって、たくさんの人で大賑わいの参道でしたが、参道脇の路地に1羽の鳥が舞い降りるのが目に入りました。おやっと思ってよくみるとなんとイソヒヨドリの♀。写真を撮ろうと近づくと、地面に落ちているなにか食べ物をつまんでさっと屋根に飛び上がり、すぐにアンテナに飛び移ったかと思うとどこかに飛び去りました。
 イソヒヨドリは、今まで観察されていた磯から遠く離れた内陸の都市やダムサイトでも見られるようになっており、都市進出が注目されている鳥です。しかし、東京23区内では目撃例が少ないような感じていますが、やはり徐々にあらわれているのではないかと実感しました。

柴又・帝釈天参道のイソヒヨドリ
 実際、最近会員になった和田祐治さんからも、足立区中川5丁目の旧日立工場跡地(土壌改善作業のため中には入れない)に現れたイソヒヨドリ♂の写真が送られてきました〔写真〕。「散歩中4回ほど確認され、クリスマス照明の建造物が撤去されてから見ませんが、施設内にいるのではないかと思います。」というコメントが付けられています。これから23区内でも目撃例が増加するのではないかと思っています。
(柴田佳秀)

足立区中川5丁目のイソヒヨドリ♂(撮影:和田祐治さん)

2013年1月22日火曜日

コサギは今・・・サギ類のおもしろい行動や動向をお知らせください

120日(日)、東京都葛飾区にある都立水元公園を歩いてみました。「小合溜(こあいだめ)」という、江戸時代に治水かんがい用として造られた遊水池を中心にした、面積約92haという都内有数の広大な公園です。水鳥は約1000羽のヒドリガモや数10羽単位のキンクロハジロ、ホシハジロ、マガモ、カルガモ、オナガガモ、コガモが、涼亭という食事処付近に群れていました。ほかには1番いのオカヨシガモやアメリカヒドリの♂を2羽確認しました。カモ以外では、少数のカワウ、オオバン、カイツブリと、最近すっかり数を減らしたユリカモメ80羽が水面に浮いていました。水鳥たちの集まり具合からは、いかにも給餌を待っているといった雰囲気でしたが、日曜日にも関わらず、給餌している人を見かけませんでした。
水辺の一角で、小魚を餌にコサギをおびき寄せ、ケータイで撮っている若者を見かけました〔写真〕。最近同じような光景は各地で見かけますが、ここでは比較的時期が早く、1990年代前半ごろから見かけた行動です。
ところで、最近、水辺から「コサギがいなくなった」という話をよく聞きます。アオサギはよく見かけるがダイサギも減ったという声もあります。皆さんの近くではいかがでしょうか。サギ類のおもしろい行動や数の増減などお知らせください。(川内 博)