2022年12月24日土曜日

『都市鳥ニュース』カラス特集号を発行しました

当会の広報誌『都市鳥ニュース』№33を発行しました。今号は日本の代表的な4都市からの“カラスの話題”という内容です。  

札幌からは「春先の高病原性鳥インフルエンザ発生と市内のカラスの減少傾向について」、大阪からは「大阪市のカラス2種の変遷」、名古屋からは「名古屋市におけるカラス2種の分布と個体数変化」、東京からは「お尋ね・「カラス捕獲小屋」での興味あるお話・・・東京発」ということで、街中のカラスのようすが紹介されています。

日本で街のカラスというとハシブトガラス【写真上】とハシボソガラス【写真下】。どちらも真っ黒で似た体形。遠目にはその違いは判らないくらい似ていますが、両種を漢字で書くと「嘴太烏」と「嘴細烏」ということで嘴の違いがポイント。

鳥にとって「嘴の違い」は重要なことで、この2種は好む食物の種類や棲む場所・環境などが少し違います。ただどちらも強力な雑食性でです、日本中で繁栄しています。  

今回の特集は、会員に“街のカラス”についてということで原稿を依頼したものですが、それぞれ違った切り口になっているのが興味深いところです。この鳥の“間口の広さ”の一端を知ることができます。

『都市鳥ニュース』は、会員以外の方にもそのPDFをメールでお贈りしています。カラスに限らず、“街なかの鳥”に関心をお持ちの方は下記〔※〕にご連絡ください.

※e-mail:hkawachi2dream@yahoo.co.jp 都市鳥研究会(としちょうけんきゅうかい) 

ハシブトガラス

ハシボソガラス


2022年12月9日金曜日

カラス死因解明のためのクラウドファンディングのお願い NPO法人札幌カラス研究会

これまでもNPO法人札幌カラス研究会では、カラスの死因解明を行ってきましたが、資金が非常に厳しい状況にあり、 死因解明を継続するためにプロジェクトを立ち上げました。

カラスの死因は、鳥インフルエンザが陰性だとわかると、それ以降は行政では一切検査が行われていません。しかし、それだと大量死が発生した場合に不安によるパニックや、発見場所への風評が飛び交います。

鳥インフルエンザでニワトリなどが感染してしまうと、経済的なダメージが大きいですが、カラスなどの野鳥が感染した場合だと、経済的には困らないので、行政では死因を解明するまでには至りません。(鳥インフルエンザは感染源に濃厚な接触がない限り人には感染しませんが、野鳥間での感染は起こります)

カラスや野鳥への理解を深めて、死因を解明してより身近な存在になってもらえたらと考えています。死因のデータがあると不必要にパニックになることもなく、対応もしやすくなると考えています。また、カラスの死因は実に様々で、年齢や季節により変動も見られます。死骸はゴミになるのが一般的ですが、死因を解明してその個体の死を無駄にしないで済みます。

過去のスズメ大量死がもたらした不安や風評被害は、カラスだとよりひどい状態になりかねません。死因をデータ化することにより、鳥インフルエンザ以外でも大量死などが判明しやすくなります。それに伴い人との関わり、野生動物との付き合い方や距離も見えてきますし、学術研究にも貢献することになります。

一人でも多くの方に共感いただければ幸いです。プロジェクトは、2022/12/7~2023/1/26までです。ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

NPO法人札幌カラス研究会代表理事 中村眞樹子

詳細はこちら https://bit.ly/3iAEx2v