2019年9月28日土曜日

SNSで呼びかけ集めた内陸イソヒヨドリ情報をポスター発表しました。~日本鳥学会2019年度大会・報告 2~

 いま、時代はSNS(Social Networking Service)。最新情報はSNSを活用するのが主流です。とくにTwitterは、多くの人が閲覧するので、情報を呼びかけ集めるのにとても向いているSNSです。そんなTwitterで「イソヒヨドリがどのくらい内陸にいるか呼びかけたらいいのでは」と考え、早速つぶやいてみました。
 
 すると、すぐに全国のあちこちから「いました」、「います」という返事が送られてきました。3繁殖シーズン、7回の呼びかけでなんと569件もの情報が集まったのです。その結果を9月13日から行われた日本鳥学会2019年大会でポスター発表してきました。

 この発表でいちばん多く見られた反応が、“SNSってすごい”でした。もし、同じような調査をマスコミで呼びかけるなどの従来の方法でやるとしたら、とんでもない労力と資金が必要です。さらに時間もかかります。しかし、SNSならばいとも簡単にできてしまうことに皆さん感嘆しきりでした。「時代は変わったねえ」の感想を漏らす方もいらっしゃいました。
 アマチュアの研究は時間も資金もありません。でも、新しい技術を積極的に取り入れれば新たな展開も可能になることを示せたのではないかと思います。(柴田佳秀)

寄せられた情報を地図に示す。全国的に内陸進出が進んでいる


掲示されたポスター


 



2019年9月21日土曜日

100人集まった「イソヒヨドリ・自由集会」 ~日本鳥学会2019年度大会・報告1~

 日本鳥学会の会員数は1200名。今回その年次大会に900人以上の参加者があったとのことです。それを反映してか、大会初日、9月13日午後3時30分~5時30分の都市鳥研究会主催の自由集会「イソヒヨドリの繁殖地拡大を考える・Ⅱ」(川内 博・柴田佳秀・越川重治・橋本啓史)には、最終的に会場いっぱいの100名の参加者がありました。
  プログラム前半は話題提供を各10分。1.SNSを使った全国調査の結果(柴田佳秀氏)【写真】、2.東京・武蔵境での観察( 鈴木遼太郎氏)、3.中部地方の分布状況(新實 豊氏)、4.“なぜ”をコンセプトに新展開(川内 博氏)の4題。質疑応答のあと、後半は、自由討論ということで“なぜ内陸部に生息地を拡大したのか?”ということを軸に、参加者からお考えや情報をお聞きしました。驚いたことに、フロアーからは次々に手が挙がり、時間いっぱいまで発言は途切れませんでした。それだけ、皆さんが身近にイソヒヨドリを見ていて、興味を持っていたと思われます。
  話題提供では、日本野鳥の会中部ブロックの調査結果を、愛知県支部支部長の新實 豊氏から報告いただけ、内容が充実しました。感謝いたします。