2020年7月30日木曜日

今年の銀座のツバメたち

新型コロナウイルス感染拡大に伴う不要不急の外出の自粛、さらに緊急事態宣言の発令で銀座の街も人出が激減し心配しましたが、ツバメたちは今年も銀座に帰ってきました。
昨年銀座のツバメを紹介したNHKの番組「ダーウインが来た!」でお世話になった銀座ミツバチプロジェクト(中央区銀座3丁目)のスッタフから、3月23日に松屋銀座の東館で「寝ているツバメを見た!」との連絡をいただきました。東館の初認です。例年より早い記録でした。
 
今年は4カ所で営巣しました。昨年より2カ所少なくなりましが、25羽の銀座生まれのツバメが巣立ちました。もう少し増えると思いますが、最近の状況をお伝えします。

〇松屋銀座東館(銀座3丁目)、5月と7月の2回で9羽のヒナが巣立ちました
〇松屋銀座東館裏集配所(銀座3丁目)、6月に3羽巣立ち、7月21日現在育雛中です。
〇第二厚生館別館(銀座3丁目)、6月に4羽巣立ちました
〇東都自動車(銀座7丁目)、6月と7月の2回で9羽巣立ちました。

なお昨年巣立った第二厚生館はツバメの飛来はあったが営巣せず、ムサシビル(銀座8丁目)も周辺でツバメの姿を見たということですが古巣を利用しませんでした。このムサシは昨年5年ぶりに営巣した所でした。

2011年3月11日の東日本大震災の時、銀座も節電のためネオンは消され東館も薄暗くなり人通りもまばらになりました。私は3月25日に東館の巣に飛来した雄を確認したのですが、この年は営巣しませんでした。1984年からの観察で初めてのことでしたが、環境変化で避けたのでしょう。今回も同じことが起きるのではないかと気をもんだのですが無事巣立ちました。コロナ禍での嬉しい報告です。(金子凱彦)

 第二厚生館別館 6月26日

2020年7月16日木曜日

第8回・『都心におけるカラスの集団塒の個体数調査(2020年)』は来年に延期 します

1985(昭和60)年から5年ごとに、12月に実施しています『都心におけるカラスの集団塒の個体数調査』は、新型コロナウイルスの終息の見込みが立たず、今年は中止し来年に延期します。

調査地は東京都心の明治神宮(渋谷区)、自然教育園(港区)、豊島ケ岡墓地(文京区)の3ヶ所で行ってきました。1985年から2000年まではカラスの個体数は増加し、2000年には18,664羽を記録しましたが、それ以降は年々減少し、2015年には4,804羽となり2000年の26%に激減しました。この現象に歯止めがかかったのか、減少はまだ続いているのかたいへん興味深い問題です。〔グラフ〕
カラスの集団塒の個体数調査はたいへん多くの方々の協力が必要です。来年の調査の際はぜひみなさんご協力ください。都市鳥研究会のホームページで協力者の募集をしますのでよろしくお願いいたします。(都市鳥研究会事務局)