2013年3月31日日曜日

囀らないシジュウカラ? 皆さんのフィールドではいかがですか。

 昨年、東京の明治神宮で、境内の動植物の総合調査が行われました。それにかかわって、久しぶりにシジュウカラ〔写真〕の個体数算出のために、テリトリーマッピング法で調査を行いましたが、以前と比べて「鳴きが悪い」と感じました。
 シジュウカラの囀りは、例年1月半ば過ぎには「初囀」(しょてん)が聞かれ、春をいち早く感じたものですが、昨春、3月下旬から4月にかけて明治神宮で行った調査では、囀りがあまりにも少なく、当初は、あまりいないのでは思ったほどでした。20回以上調査をした結果、前回とほぼ変わらないテリトリー数が浮かび上がってきましたが、以前と比べ、なにか腑に落ちない思いがあります。
 今春もいくつかの緑地で同じように「囀らない」と感じがありますが、皆さんのフィールドではいかがですか。(川内博)

2013年3月5日火曜日

日本の自然誌の鏡・『かわせみ』発刊50号記念号に寄せて

東京の大河多摩川の支流・浅川の流域をフィールドとして野鳥観察を続ける「八王子・日野カワセミ会」から、会報『かわせみ第50号』2013年春号・発刊50号記念号が送られてきました。1985年に会が発足し、1988年から会報が年2回出されて、ついに50号の節目を迎えたといううれしい春の便りです。
『かわせみ』誌の優れている点は、毎号、至近で実施された調査が、データも併せて、いち早く掲載されていることです。これらのデータは、年を経るごとに、量が増すごとに、大きな力となっていくことは間違いなく、日本の自然誌にとって貴重な財産となるでしょう。しかも、これらのことがアマチュアの力によって運営・発行されていることも、誇るべきことと思います。
都市鳥研究会事務局には、毎号寄贈されていますので、会員の方にはリクエストがあればお貸しします。なお、この記念号には、会を代表して「鳥相の変化の意味するところは…森の鳥が定着する東京都心部」という一文を特別寄稿させていただきました。
『かわせみ第50号』はA4判・115ページ・一部カラー写真掲載
(川内博)