2016年8月30日火曜日

「イソヒヨドリの謎」が毎日新聞8月12日夕刊に

当会が全国調査を実施している「イソヒヨドリの内陸部進出」の話題が、毎日新聞の812日付夕刊の「憂楽帳」に紹介されました。
磯に限定生息していたイソヒヨドリが、海辺から数10㎞以上離れた市街地で繁殖している例は、東京や埼玉でも見られていて、東京湾から約50㎞離れた八王子市では、1990年代前半から継続的に観察事例があり、その後も増え続けています。
八王子・日野カワセミ会(代表・粕谷和夫氏・当会会員)の20157月~20163月までの非繁殖期の調査では、26件の観察情報があり、月1件以上の観察例から、非繁殖期にもふつうに生息していて「留鳥」であると判断しているようです。
また、今年7月までの営巣調査では、前年に比べ6か所で新たに営巣が見つかり、全体で14巣が確認されています。環境としては、駅前の事務所ビル、集合住宅、大型量販店などで、中には駅から少し離れた場所でも発見されているとのことです。
 これらの詳しい報告は、同会の機関誌『かわせみ』第56号に掲載され、94日に発行される予定です。
ところで、当会の調査については、朝日新聞の729日付夕刊に「カルガモ親子のお引っ越し」、同82日付夕刊に、「東京都心のカラスが減った」という話が載りました。「都市鳥」という名前が、鳥の世界だけでなく、広く一般に認知される日も近いようです。

イソヒヨドリの雌

イソヒヨドリはビルや屋根、人工物などの上にいるのをよく見かけますが、
普通の小鳥のように枝にも止まります。

2016年8月16日火曜日

都市鳥ニュースNo21号が発行されました

今回は、とても国際的な内容です。

名城大学の橋本さんには、今年の春に開催されたイギリス鳥学会2016年度年次大会の様子を寄稿していただきました。
イギリス鳥学会は日本鳥学会とは違い、毎年、テーマを設けて研究の報告会を催しているのですが、今回は都市鳥がテーマ。都市鳥研究の最前線を知る絶好の機会です。しかし、英語という壁があってアマチュアでは参加を躊躇してしまいがちです。
今回、橋本さんに詳しい参加報告を寄せてもらったことで、世界の都市鳥研究がどんな方向で進められているのか知ることができます。

有田一郎さんには、ソコトラ島に生息するソコトラスズメの報告を寄せていただきました。ソコトラ島は非常にユニークな生態系の自然が存在する島として有名ですが、そこに棲む固有種のスズメについての報告はあまりありません。貴重な観察記録です。


目次

読み物
・イギリス鳥学会2016年度年次大会参加記(上)(橋本啓史)
・ソコトラスズメに都市鳥のシナントロピズムを思う(有田一郎)
・イソヒヨドリの調査地探訪と漂行(林 哲) 
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