当会が全国調査を実施している「イソヒヨドリの内陸部進出」の話題が、毎日新聞の8月12日付夕刊の「憂楽帳」に紹介されました。
磯に限定生息していたイソヒヨドリが、海辺から数10㎞以上離れた市街地で繁殖している例は、東京や埼玉でも見られていて、東京湾から約50㎞離れた八王子市では、1990年代前半から継続的に観察事例があり、その後も増え続けています。
八王子・日野カワセミ会(代表・粕谷和夫氏・当会会員)の2015年7月~2016年3月までの非繁殖期の調査では、26件の観察情報があり、月1件以上の観察例から、非繁殖期にもふつうに生息していて「留鳥」であると判断しているようです。
また、今年7月までの営巣調査では、前年に比べ6か所で新たに営巣が見つかり、全体で14巣が確認されています。環境としては、駅前の事務所ビル、集合住宅、大型量販店などで、中には駅から少し離れた場所でも発見されているとのことです。
これらの詳しい報告は、同会の機関誌『かわせみ』第56号に掲載され、9月4日に発行される予定です。
ところで、当会の調査については、朝日新聞の7月29日付夕刊に「カルガモ親子のお引っ越し」、同8月2日付夕刊に、「東京都心のカラスが減った」という話が載りました。「都市鳥」という名前が、鳥の世界だけでなく、広く一般に認知される日も近いようです。イソヒヨドリの雌 イソヒヨドリはビルや屋根、人工物などの上にいるのをよく見かけますが、 普通の小鳥のように枝にも止まります。 |