7月に入り、「とうきょう圏」(東京を中心とした首都圏一帯)では、オオタカの幼鳥の声が各地で響いています。
今年、その中の1か所を追ってみました。川沿いに残された緑地で、周辺は住宅と畑地。この森ではこの冬に山火事が発生し、10分の1程度が焼けて、現在焼け跡は整理中。また隣接する畑地の一角は住宅地として造成中で、連日ショベルカーやトラックが大きな音をたてて動きまわり、作業の人が働いています。
そんな中で営巣するかを注視。6月半ば、明らかに営巣している動きはありましたが巣はなかなか見つかりませんでした。そこで当会会員で、オオタカのすばらしい写真も撮っている土橋信夫さんの力を借りたところ、数日でヒナがいる巣を発見。同時にハシブトガラスとの空中戦の迫力ある写真も送られてきました。本日(7月4日)、カラスの古巣を土台とした大きな巣と、巣の外に幼鳥2 羽を確認し、とりあえず繁殖確認をすることができました〔写真〕。
当会では、昨年3月に「東京オオタカ・シンポジウム」(日本野鳥の会東京・立教大学理学部共催)を開き、首都圏のオオタカの繁殖実態を明らかにしました。そのシンポの報告を会誌『URBAN BIRDS』に40ページにわたり掲載しています。その号は1,000円(送料込)にて頒布していますので、事務局宛てご注文下さい。(川内 博)