2014年12月30日火曜日

オオタカ・東京23区の緑地で一斉調査・1月11日に

日本野鳥の会東京・研究部では、東京23区内にオオタカ〔写真・土橋信夫氏提供〕が何羽渡来しているのかを調べるため、来年111日(日)午前10時~12時に、主要な緑地である明治神宮・代々木公園(渋谷区)、東京港野鳥公園(大田区)、善福寺公園(杉並区)、光が丘公園(練馬区)などでオオタカの生息状況を調べるとのことです。
ここ数年来、オオタカがいろいろな緑地で見られていますが、同一個体が飛び回っている可能性も高く、実数はつかめていないのが実情です。その際、ノスリほかの猛禽類の記録も取るとのこと。
東京23区は全域が市街地ですので、「都市鳥・オオタカ」研究とつながります。当会でも全面的に協力していく予定です。また、調査域に入らない場所でも、同じ時間帯に調べると参考資料となりますので、ぜひ結果を下記の要領でご連絡ください。

【調査・報告要領】 
1.調査日時:2015111日(日)午前10時~12時〔2時間〕少雨決行
2.調査場所:東京23区内 (23区外でも参考資料とします)
3.調査方法:調査地内を巡回し、オオタカ・ノスリおよびその他の猛禽類を識別し、種類と個体数を調べる。
4.報告方法:下記のいずれかの方法で。氏名・連絡電話番号も忘れずに。

Fax03-5273-5142
文書:〒1600022 新宿区新宿51816 新宿伊藤ビル3  
日本野鳥の会東京・研究部あてに


2014年12月12日金曜日

谷津干潟のエナガは!?・2題

東京郊外~都心部でのエナガの分布拡大を追うなかで、この12月初め、千葉県習志野市の谷津干潟自然観察センターで予想外の事態にであいました。この地ではかつてはエナガの生息記録はなく、出現するようになったのは20081月からで、2010年には繁殖も記録されたようです。
125日(日)の午後、エナガ目的では2回目の調査として、JR南船橋駅からの干潟ぞいの道を歩いていると、入口から続く600メートル程度の緑道で、エナガの単独群れ、またはメジロ・シジュウカラなどとの混群に4回であいました。その後も付近で2回であいましたので、1キロメートル程度の間で、単純合計すると40羽を見かけました。シジュウカラは5羽、メジロは10羽程度でした。なぜこんなにいるのか!?
もう一つ、「顔の白い」エナガも見かけました〔写真〕。千葉の房総に顔の白いエナガがいるということは40年前から聞いていましたが、具体的に見たのは初めてです。『バーダー』(※)や鳥友、インターネットなどの情報から推測すると、ある程度広い面積でこのタイプがいるようです。このエナガは何者なのか!? “調べれば調べるほど謎は深まっていく”なにごとにおいてもおなじですね。(川内博) 

柴田佳秀,2013.千葉県北西部に出現する「白いエナガ」の謎.バーダー,27(10)33


2014年11月27日木曜日

冬のウィーンのカラスのねぐら

11月下旬のオーストリア・ウィーンの都市鳥を見てきました。といっても2日間だけで、都心部・郊外・ドナウ川辺を探索しただけですが。それでも1119日(水)の午後4時、国立歌劇場を出たとき、上空を数十羽のカラスの群れがリング(環状大通り)の上を北西に向かって次々と飛んでいくのを見かけました。
群れを追っていくと新王宮を通り超し、自然史博物館をすこし過ぎた電車やバスの停留所付近の大木の枝にたくさんのカラスが止まっていました〔写真〕。翌日も同じ時間帯に出向きましたが、数は1000羽以上と思われました。
北国の夕方は午後5時には夜の様相。黒い夜空に黒い羽色。種類・数は判然としませんが、昼間歩いた市立公園では多数のハシボソガラスとミヤマガラスを見かけたので、両方いると思われます。また、鳴声に特徴のあるコクマルガラスの声も混じっていました。

路面電車・バスが次々と通り過ぎる真上、地下鉄の駅の出口もある人通りの多い場所ですが、停留所の上には屋根があるため、下を通る人に糞がかかるような被害は出ないようでした。今回はそれ以上の情報は得られませんでしたが、ウィーンの街のカラスもこんな繁華な場所をねぐらしているのかと興味深く観察しました。 (川内博・桂子)


2014年11月18日火曜日

街なかのチョウゲンボウに要注意!

数の少ない冬鳥だったチョウゲンボウが、東京の街なかで子育てをはじめて30年が経ちます。最近は駅前のビルなどで繁殖する例も増えてきています。
また、ここのところ、その姿を見かけることが頻繁になっています。

東京の町にオオタカやツミといった猛禽類が定着していますが、チョウゲンボウはその先輩格といったところです。“なぜ街なかにワシタカ類が進出してきたのか!?”当会では街なかのそんな変化に興味をもって調べています。一緒に研究しませんか。

カワラヒワの群れにモビングされるチョウゲンボウ

2014年10月28日火曜日

東京都心部のムクドリのねぐらの消長

不思議なことに、最近、東京都心部ではムクドリのねぐらが見つかっていませんでした。今から半世紀以上も前の、195060年代には、東京駅や有楽町駅一帯で、日本初の“繁華街のねぐら”ができて鳴声や糞害で新聞沙汰の騒動が起きていましたが、その騒動は、リング状に、千葉や埼玉と郊外へと広がり、ここのところ、東京の市街地ではムクドリのねぐらが見つかっていませんでした。。
ところが、この夏、新宿区の戸山公園の一角で、7月初めごろから1000羽程度のねぐらができたことが観察されました。見つけたのは日本野鳥の会東京に勤める北島季代子さん。自宅近くで、いままで見たことがなかったとのこと。
だいぶ時間が経ってからその話を聞き、923日と1010日に現地におもむき、実態を観察しました。集まる数は1000羽前後で、夕方になると近くのビル・マンションの屋上に集結し、日没ごろに一帯を群飛し、薄暗くなって戸山団地の端の、道路に面した交番裏のケヤキに飛び込むといった流れ。団地の建物には近い場所ですが窓がない面なので、あまり住民からは嫌がられていない様子。“こんな場所ならどこにでもある”といった環境で、なぜムクドリがねぐらを作ったか理解しがたいところです。
 その後のねぐらの状況を北島さんに聞いたところ、1013日の台風19号の後はまったく来ないとのこと。秋風とともに去って行ったのか、台風下に一夜を過ごして、ねぐらとして好適地でなかったと判断したのか、久々のムクドリの都心ねぐらは消滅したようです。(川内 博)


2014年10月10日金曜日

唐沢顧問の新刊が出版されました

当会の顧問である唐沢氏の書籍が出版されました。
バードウォッチングマガジン「BIRDER」の連載したものの中から厳選してまとめたものだそうです。

鳥だけではなく、自然のすべてのものに目を向けた唐沢氏ならではの視点で書かれた内容は、自然観察の極意を教えてくれる一冊だと思います。
また、自然だけでなく私たちの暮らしもすべてがつながっていることを実感しました。
(柴田佳秀)

詳しい内容は下記のサイトをご覧ください。



2014年9月28日日曜日

都会のコウモリの話『都市鳥ニュース』No.17の紹介

会員の大沢啓子さんは、ご主人夕志さんとともにコウモリ研究に没頭しています。最近も『コウモリの謎-哺乳類が空を飛んだ理由』(誠文堂新光社)を共著で出版されました。そこで、この9月に発行した『都市鳥ニュース』№17に、「街」に焦点をあててコウモリの生態や実態を紹介していただきました。

「都会のコウモリ」と題した5ページにわたる読み物の小見出しは、「東京の街なかに棲むコウモリ」・「新幹線のヒナコウモリ」・「樹洞から人工構造物へ進出したヤマコウモリ」・「沖縄の町を飛ぶクビワオオコウモリ」・「人との共存が難しいオーストラリアのオオコウモリ」・「観光の目玉となるアメリカ合衆国テキサス州オースチンのコウモリ」と、都市鳥研究会会員ならではのユニークな内容。マルチストロボを使った写真は、モノクロでも見ごたえのある力作で、鳥と同じ空間を、時間帯をわけて利用している動物への知識と理解が深まります。〔写真〕

『都市鳥ニュース』は、機関誌『URBAN BIRDS』とは違って、少し本道から外れたことも載せようという編集方針。今後も読みやすく、親しみある内容で“都市鳥ファン”を増やしていきたいと考えています。興味ある方には、メールで配信します。下記にご連絡ください。
hkawachi2dreamyahoo.co.jp発信の際は☆印を@に変換してください)






2014年9月16日火曜日

オオタカシンポジウムのご案内「オオタカ-希少種解除の課題-」

オオタカが過去 2 回のレッドリスト改訂で「準絶滅危惧」であったことを踏まえ、環境省はオオタカを種の保存法の「国内希少野生動植物種」の指定を解除することについて検討を開始しています。
これを受けて、201439日に、当会と日本野鳥の会東京主催、立教大学共催、〔公財〕日本野鳥の会後援で、「東京オオタカ・シンポジウム」を開催しました。そのなかで東京をはじめ、その実態がどの程度調べられ、公表されているかを検証しました。〔詳しくは、当会HPのシンポジウム報告を
ごらんください〕
当会では、都市環境に進出してきたオオタカの実態を調べています〔写真〕。欧米でも大都市に定着した猛禽類が話題になっています。今回の環境省の動きは、今後に大きな影響が考えられます。ぜひご参加ください。

今回、〔公財〕日本野鳥の会と日本オオタカネットワークが主催し、下記の要領で開催されます。そのなかでは、保護関係者や行政から過去の調査および最新のアンケート結果に基づくオオタカの生息状況の変遷と現状、パブリックコメント〔昨年67月実施〕から見えてきた課題などについて話題提供され、オオタカの希少種解除にあたっての課題と対応について議論されるようです。

◆日時:10 月4日(土) 13時~17時(受付開始 1230分)
◆会場:立教大学(東京・池袋キャンパス) 11号館地下 AB01 教室
◆主催:日本野鳥の会・日本オオタカネットワーク    ◆共催:環境省・立教大学
◆定員:500   ◆参加費:無料

参加の申し込みは、日本野鳥の会自然保護室 hogo@wbsj.org または、fax 03-5436-2635 まで、お名前(読みがなも)、所属(あれば)をご記入ください。 当日受付もしているとのことですが、資料をほしい方は事前に申し込みをされることをお勧めします。

【プログラム】 
第1部  話題提供 (13 15 分~14 45 分)

1.オオタカの希少種解除の検討について
     安田直人氏(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室長)

2.オオタカの生息状況の変遷と現状
     徳田裕之氏(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室長補佐)


3.指定解除における課題     金井 裕氏(日本野鳥の会参与)

わざわざカメラマンたちの前で食事する
“都市鳥オオタカ”の若鳥
photo by H.Kawachi

2014年8月27日水曜日

日本鳥学会大会・自由集会終わる・イソヒヨドリ全国調査開始

2014年度の日本鳥学会大会は、告知通り822日(金)~25日(月)の間で、東京・池袋の立教大学で開かれました。今年は国際鳥類学会議が818日(月)~24日(日)にかけて、同じ立教大学で開かれ、キャンパスは国際色豊かな状況でした。
当会は、822日夜に自由集会を開き、会員や学会参加者31名のもと、3つの話題提供をしました。トップは粕谷和夫氏による「イソヒヨドリの内陸への繁殖分布拡大の要因を探る」で、東京湾から50kmも離れた東京・八王子のビル街でのイソヒヨドリの繁殖の詳細や全国的な調査状況を紹介。次いで、川内 博氏の「エナガの東京地方における生態変化について」ということで、“森のエンジェル”エナガが、東京都心部の森まで進出している状況や、郊外での繁殖は面として拡大している実態が報告されました。最後は、越川重治氏による「ツバメの人工巣による巣場所移動と落下防止」ということで、コルク粘土による人工巣の設置の状況、困難な巣の移動実績などの実績が発表されました。

この中で、これからイソヒヨドリの内陸部への進出状況や繁殖状況を全国的に調べていくことになりました。ここ数年来、同じような事例報告が、当会のブログや学会で発表されたり、研究誌への投稿などで目立っています。その走りは、川内 博著『大都会を生きる野鳥たち』(地人書館・1997年刊)のなかの、「シティ・ボーイのイソヒヨドリはいつ」で知ることができます。
“磯”のない東京都では、かつてイソヒヨドリはその姿はほとんど見られず(戦前は3例)、戦後も19613月~12月にかけて銀座で数例観察されたのが初めてです。その後年を追うごとに報告が増え、場所も内陸部へという一連の流れが読み取れます。イソヒヨドリのここのところの興隆は、その流れの続きとして考えることができますが、では“なぜ?”という疑問には、明確に答えることができません。これから全国展開して、その謎を解明したいと思います。
この鳥の分布を世界的に見れば、日本のように“磯”に執着した生活の方が異端で、英名(Blue Rock Thrush)や学名の意味する通り、“岩場”が本来の生息環境の鳥(イソヒヨドリを見かけた、中国・昆明の乃古石林の風景。海岸から400㎞離れている)〔写真〕。しかし、いまなぜ“磯”から離れ出したのか。まずはその実態から研究をはじめます。

興味ある方は、都市鳥研究会へご連絡ください。


2014年8月6日水曜日

わが家にイソヒヨドリが・日本鳥学会大会自由集会への表敬訪問か?

わが家(都市鳥研究会事務局を兼ねる)は、東京23区の練馬区に隣接する、埼玉県和光市のマンション団地一角の9階角部屋。7月30日、自室でデータ整理をしていると、隣室から日ごろ耳にしない小鳥のさえずりが聞こえてきます。女房が外国産鳴禽類のCDでも聞いているのかと気にもしていませんでしたが、隣室に行くと誰もいず、声は外から聞こえてきます。はて?!と、注意深く外を見ると、中型の鳥が外に開いていた台所のドアの上に。そこで初めてイソヒヨドリと気づきました。

網戸越しにまずは1枚〔写真〕、別の部屋から撮ろうとしたら逃げて行ってしまいました。
雄で、完全な囀りではなく、ぐぜるような歌でしたので、若鳥だったのかもしれません。その23日まえから、聞きなれない大きな声が階下から聞こえていて気にしていたところでした。
今年の日本鳥学会大会時の自由集会での大きなテーマが「イソヒヨドリの内陸への繁殖分布拡大の要因を探る」です。“磯ひよどり”だった日本のイソヒヨドリが“国際標準化”の波にのって()、山間のダムに出現したり、市街地で繁殖したりということが続いています。これからも思わぬところでイソヒヨドリとの出会いがあると思います。

その他の自由集会での発表予定は「東京地方におけるエナガの生態変化について」、「ツバメの人工巣による営巣場所移動と落下防止」ほかです。

ところで、わが家のイソヒヨドリの声はその後付近でも聞けませんが、今後どのような展開になるのか楽しみです。 (川内 博)


2014年7月28日月曜日

日本鳥学会2014年大会の当会自由集会は8月22日に

今年の日本鳥学会は、822日(金)~825日(月)に東京・立教大学で開催されます。

当会は、例年通り自由集会を822日夜18時~20時の予定で開きます。タイトルは“「都市鳥」のいま・・・各地の都市鳥の現状を語る”ということで、各地の街での鳥達の動きを紹介する場とします。現在用意しているものは、東京・八王子からは「イソヒヨドリ」〔写真1〕生息・繁殖分布の変遷を中心に全国規模の話を。また、東京23区からは最近街なかの緑地に進出してきた「エナガ」〔写真2〕の動きを。さらに千葉からは、新しい工夫での「ツバメ」の3題です。当日の飛び入りの話題提供も短時間なら可能ですのでご準備ください。

(写真1 イソヒヨドリ)

(写真2 エナガ)


2014年7月5日土曜日

東京オオタカ・シンポジウム報告

たいへん遅くなりましたが、2014年3月9日(日)に東京・池袋の立教大学で、160名の参加を得た「東京オオタカ・シンポジウム」の報告ができましたのでアップいたします。

下記のリンクをクリックしてお読みください。

東京オオタカ・シンポジウム報告


2014年6月1日日曜日

お知らせ 日本鳥学会2014年度大会時の自由集会および東京オオタカ・シンポジウムの報告の件

日本鳥学会大会・自由集会を開催します
822日(金)~825日(月)までの期間で、東京・池袋の立教大学で開かれる今年度の日本鳥学会大会時に、当会では、“「都市鳥」のいま・・・各地の都市鳥の現状を語る”というタイトルで、自由集会を開催します。日本各地の会員が、いま興味を持っていること・取り組んでいることを語ってもらい、交流しようという企画です。日時は822日(金)夜を希望しています。ご存知のように、今年の大会では、ほぼ同時期・同大学で、日本で初めての「国際鳥類学会議」(IOC)も開催されます。ぜひご参加ください。

東京オオタカシンポジウムの報告の件

39日(日)に東京・池袋の立教大学で、160名の参加を得た「東京オオタカ・シンポジウム」の内容を、4月中旬にはHP上にアップするとお約束しましたが、諸事情で大幅に遅れています。申しわけありません。近いうちにアップできると思います。今しばらくお待ちください。

2014年4月19日土曜日

都市鳥ニュースNo.16が発行されました

都市鳥ニュースNo.16が発行されました。

目次

読み物
・ロンドンの最新・都市鳥事情・3(川内博・川内桂子)
・東京の都市公園で冬に観察されたセンダイムシクイ(渡部良樹)

ニュース
・ハクセキレイの吉祥寺駅前ねぐら(井口豊重)
・雪まつり会場で塒を取るムクドリ(中村眞樹子)
・畑にまかれた米ぬかを食べるヒヨドリ(柴田佳秀)

報告
・東京オオタカ・シンポジウムの開催とこれから

募集
・日本鳥学会2014年度大会自由集会テーマ募集

としちょう・NOW

会からのお知らせ・ご投稿のお願い・編集後記