“東京のカラス問題”は1990年代~2000年代にかけて、大きな社会問題となり、全国的に話題を集めました。この問題が来週2月15日(水)の深夜(16日 0:43‐1:13)TBSテレビで、「上田晋也のニッポンの過去問」で取りあげられます。
当会の会誌最新号『URBAN BIRDS Vol.33』には、第7回の「東京都心におけるカラスの集団塒の個体数調査」の結果が報告されています。この調査は、東京都心部の緑地(明治神宮・自然教育園・豊島岡墓地)の3か所で、冬にねぐらをとるカラスの数をカウントしているものです。これまでの推移をみると、第1回(1985年)に計6,727羽、第4回(2000年)には計18,664羽と急増しましたが、その後急減し、昨年末の第7回では計4,816羽となっています。
番組では、この数字に注目し、急増した理由・急減した原因について追及するとのことです。急増については説明がつきますが、これほどまでの「急減」については、今後、生ごみ対策[写真:最近のゴミ集積所の一例]、住民の意識向上、都による捕殺・巣落としの効果、またオオタカなどの猛禽類の進入など多面的な検証が必要と思われます。しかも“街のカラス問題”は全国に広がっていますので、決して過去のニュースではありません。しかし、この問題をよく知らない若い人はまずは題名通り「過去問」として必見です。
深夜の放送で、地域限定のようですが、都市鳥研究会がかかわった番組です。ぜひご覧ください。(川内 博)
最近のゴミ集積所の一例 |