2022年2月20日日曜日

研究会誌『URBAN BIRDS Vol.38』を発行しました

 当会2021年度の会誌を発行しました。本来であれば昨年中の発行を予定していましたが、コロナ禍の中、大勢の会員や協力者の参加で12月に実施しました「第8回都心におけるカラスの集団塒の個体数調査(2021年)」の結果を報告するため、2月半ば過ぎの発行となりました。

  東京都内や周辺からカラスの姿が減っているのは、日ごろ実感としてわかっていましたが、実際に調査をしてみると、思った以上の減少ぶりでした。その成果の一部は、すでに本ブログにアップしています。また、東京新聞や朝日新聞デジタルなどでも紹介されていますが、本号にはその調査の全容が18ページわたって詳細に記されています。

    また、巻末に載せられている「東京区部の緑島におけるフクロウの観察」という報告は、他に事例のない内容ですので、フクロウに興味のある方は一読の価値があると思います。保護のためその場所は明示されていませんが、5年以上にわる東京23区のある緑地でのペアのフクロウの生態を追ったもので、写真が多用された14ページの力作です。

 その他、ツバメ、オオタカ・ツミ、イソヒヨドリ、ガビチョウなど、当会ならではのラインナップで、東京を中心とした都市鳥の今の生態が報告されています。

  研究会誌『URBAN BIRDS』は会員だけへの配布ですので、興味を持たれた方はぜひご入会下さい。年会費2,500円で、どなたでも入会できます。また、バックナンバーも会員には「貸出し」を行っています。詳しくはホームページをご覧ください。

  URL:http://urbanbirds.eco.coocan.jp/          〔都市鳥研究会・事務局〕

 最新刊「通巻第79号」Vol.38 2021年12月 

●巻頭言 (山部直喜) 
●第8回都心におけるカラスの集団塒の個体数調査(2021年)(唐沢孝一・越川重治・金子凱彦)
●成田市におけるツバメのの営巣数と営巣部位の変化(2019~2021年)(唐沢孝一)
●JR山手線駒込駅とその周辺におけるツバメの繁殖(小松雄一郎・唐沢孝一)
●ツバメの子殺し行動と雛への攻撃行動(越川重治)
●ツバメの巣立ち雛による労働寄生(越川重治)
●東京23区とその周辺におけるオオタカとツミの繁殖状況(2021年)(唐沢孝一)
●埼玉県和光市におけるイソヒヨドリの生息・繁殖状況(川内博・川内桂子
●イソヒヨドリにおける餌利用の季節変化の傾向-インターネット・SNSを活用した調査-(鈴木遼太郎)
●都市部の商業地域で観察されガビチョウ(鈴木遼太郎)
●東京区部の緑島におけるフクロウの観察(井上裕由)