5月22日午後、狭山丘陵での探鳥会の帰り、JR武蔵野線で向かいの若者につられるように電車を降り、改札に向かったところ、いつも使っている北朝霞駅と違うことに気づきました。一つ手前の新座駅で降りていたのです。しかたがないのでホームのベンチに座って次の電車を待っていると近くからイソヒヨドリの囀りが聞こえてきました。声は向かいのホームに隣接したマンションから。さっそく双眼鏡で探ると6階ベランダに止まって鳴く雄を発見【写真1・2】。ちなみに新座市での初記録は、昨年7月6日で、駅から700mほど離れた住宅街からの情報でした。
朝霞市からは、今年の3月9日に、朝霞駅近くでの観察情報がありました。また、志木市では5月12日に当会会員の富田恵理子さんが、志木駅に隣接した商業施設マルイの2階のベランダで地鳴きや囀りを耳にしたとのこと。声は線路周辺か、線路に面したビルからと思われるとのこと。今のところこれらは初記録と思われます。
そのなかで、初記録が2014年の和光市では、2019年6月に駅近くのイトーヨーカドー付近で親子連れが発見され、その後も駅近くで、繁殖期に毎年雌雄が観察され、囀りもよく聞かれています。昨年は駅から4㎞離れた畑地に建てられた東京北部郵便局で繁殖しましたが、今年もその場所の向かいのビル屋上にいる巣立ち雛を発見しました。
4市は東京23区と隣接した地域で比較的環境が似た一帯です。東京都の練馬区、板橋区、西東京市、東久留米市、清瀬市なども合わせてその動きを追っているところです。〔川内 博〕