2024年11月24日日曜日

東武東上線沿線のムクドリの「駅前ねぐら」・第10回

  2015年からほぼ毎年アップしている、東武東上線池袋駅(東京都豊島区)~川越市駅間の「駅前」のムクドリねぐらの状況をお知らせします。今秋は9月~11月の間で単発的な調査と11月14日(以下14日と表記)に実施した各駅前の集中調査の結果です。

  本調査は、東京23区北部と埼玉県南部の状況を知るために実施しているもので、池袋駅を起点とし、埼玉県へと北上する東武東上線の各駅を対象としていますが、これまで東京都内(豊島区・板橋区・練馬区)の駅前での事例がありません。埼玉県に入ると和光市(和光市)・朝霞・朝霞台(朝霞市)・志木(新座市・志木市)・柳瀬川(志木市)・みずほ台・鶴瀬・ふじみ野(富士見市)・上福岡(ふじみ野市)・新河岸・川越・川越市(川越市)の各駅へと続きます(下線部のある駅は急行停車駅・赤字は今秋ムクドリのねぐらを記録した駅・青字はこれまで記録のある駅)。

  今秋は全駅を対象とした調査が進まず、11月14日(以下14日と表示)に1回だけ実施しました。単発的調査では、志木で9・10月に最大4000羽程度【写真:ムクドリの群れの中を飛ぶチョウゲンボウ・9月17日】を確認していました。ふじみ野は9月には1000羽以上を見かけましたが14日にはゼロ。駅前で「放置自転車監視員」の方2名に聞いたところ8月ごろは多数飛来していたが秋にはいなくなったとのこと。一方、隣駅の上福岡で9月に5000羽程度見かけましたので移動したとも思われます。なお、ふじみ野駅の西側の通りには、これまで “バードプロテクター”が20台程度設置され、ムクドリの騒音レベルと同じくらいの音量で鳴り響いていましたが、14日には取り外されていました。川越は2021年から駅の東西のロータリーでのねぐらはなくなっていましたが、今年は、14日に東口で数十羽のねぐらを確認しました。

  興味深かったのは上福岡駅前の通り(サンロード通り)での状況で、ねぐら入りして時間があまりたっていないにもかかわらず、“騒ぎ声”がなかったこと。今後その原因を探りたいと思っています。〔川内 博〕