2026年1月31日土曜日

オオバンが少ない

自宅近くには手賀沼に流入する小河川があり、私にとっては鳥を観察する大切なマイフィールドの一つとなっています。川沿いの土手には遊歩道が整備されており、ウォーキングやランニングを楽しむ市民の姿も多く見られます。ゆっくりと歩きながら鳥を探すには最適な環境で、私自身も週に何度か、ウォーキングを兼ねてこの場所で探鳥を続けています。

マイフィールドの大堀川

このフィールドでは、冬の今ごろが最も出現種数が多くなります。今年の1月1日には28種を確認することができました。カワセミやコサギ、アオジといったお馴染みの顔ぶれに加え、久しぶりにカシラダカも姿を見せるなど、なかなか充実した探鳥となりました。しかし、その一方で、例年であれば数多く見られるはずのオオバンが、今シーズンは明らかに少ないことが気になりました。

当地では、オオバンは例年10月頃から数が増え始め、4月になるとほとんど姿を見せなくなる鳥で、越冬地として利用していると考えられます。シーズン中であれば、集団で陸に上がり、草を採食する光景が必ずと言ってよいほど見られるのですが、今シーズンはそうした姿をほとんど確認できません。見られたとしても、せいぜい数羽程度にとどまっています。

かつてはよく見られた採食風景

私は普段の探鳥では個体数を細かくカウントすることはあまりありませんが、ときどきは数を記録しています。その記録によると、オオバンの最大羽数は2020年2月25日の223羽でした。ところが、今シーズンの2026年1月26日に確認できたのは、わずか28羽にすぎません。かつてあれほど多く見られたオオバンが、いったいどこへ行ってしまったのか、不思議でなりません。

2022年12月24日の写真。
35羽が写っていますが、現在は全体でもこれよりも少ない。

この状況が全国的な傾向なのか、それとも私のフィールドに限った現象なのか、とても気になっています。ちなみに、谷津干潟では今シーズンのオオバンの数が過去最大だそうで、場所によっては必ずしも減少していないことも分かりました。

オオバンは「たくさんいて当たり前」の鳥だと思っていましたが、もしかすると「気がついたらいなくなっていた」という事態が起こり得るのかもしれません。普通種こそ丁寧に観察し、個体数を記録することの重要性を、あらためて実感しているところです。(柴田佳秀)










2026年1月26日月曜日

『URBAN BIRDS』Vol.42を発行しました

都市鳥研究会の研究会誌として年1回発行している『URBAN BIRDS・Vol.42』を発行しました。

今号のトップは、当会が40年前の1985(昭和60)年から5年ごとに実施している「東京駅を中心とした3㎞四方におけるツバメの繁殖状況」調査の報告で、今回は第9回となります。

1回目の調査では44か所の営巣地が発見されたのが、第2回調査では半減し、それ以降も減り続け、今回確認できたのは11か所でした。減少の原因は“営巣地不足”。東京の中心であるこの地ではツバメの好む古手のビルは次々とガラス張りの高層ビルに変わり、営巣場所がなくなっている状況が顕著です。

そんな中、国の重要文化財に指定されている「東京駅」【写真】の構内で初営巣?というトピックもありました(本ブログ8月17日付でも紹介)。今春も営巣するか調査を継続する予定とのことです。

次いで、大阪からは「堺市におけるムクドリの離塒行動と就塒行動」ということで、市内4カ所の集団塒地で、その周年変化と影響要因についての調査の様子と考察が報告されています。

千葉からは「市川市でのコサギとアオサギの地上営巣」というタイトルで、さまざまな事例も参考に、市内での状況が報告されています。

愛知からは「名古屋の都市公園でのスズメとムクドリのカナリーヤシへの営巣とスズメの特異な営巣実態」、

埼玉からは「蓮田市で繁殖したツミの観察記録」として、2012~14年および2025年の観察記録など7件が収録されています。

本誌のバックナンバーについては、当会HPの「会誌URBANBIRDS」のコーナーをご覧ください。〔事務局〕