今年も「ツバメの初認」の声が聞こえる季節です。サクラは満開で・陽気もいいので・・・と春を楽しみたいところですが、“何となく陰鬱で”というのは言うまでなく“コロナ禍が治まらない”からです。
当会が5年ごとに実施している「東京駅を中心とした3㎞四方におけるツバメの繁殖状況」の調査(略称:東京駅のツバメ調査)は、昨年の調査を1年延期して今春に行う予定でした。2月下旬に調査担当者の意向を尋ねたところ“緊急事態宣言が解除されれば実施”という声が多かったのですが、3月22日日に解除されてもご承知のように“第4波”を心配しなければならない状況です。
そのような情勢を考慮し、第7回〔30年目〕の一斉調査は中止することとします。写真は、空き缶で作られた「人工巣の若ツバメたち」。約40年前に、トヨタ財団第3回研究コンクール“身近な環境をみつめよう”で研究奨励特別賞を受けたときにつくったテレフォンカードです。
ツバメの人工巣のあった建物はすでになく・テレフォンカードも死語に近い状態ですが、“銀座のツバメ”は健在で、屋上につくられた養蜂場のミツバチを食べて元気なようです。
30年続いたこの調査を一区切りして、コロナ禍が治まる頃にまでは、何らかの成果を発表したいと思っています。[都市鳥研究会・事務局]