折からのコロナ禍のなか、その実施を延期していた「第8回 都心におけるカラスの集団塒の個体数調査」を、1年遅れで、12日(日)の午後~夕方にかけて、東京都内3か所で予定通りに実施いたしました。本調査は、都市鳥研究会のメイン研究のひとつで、都内に増えてきていたカラス(おもにハシブトガラス)の個体数とその変化を知るために、明治神宮(渋谷区)・自然教育園(港区)・豊島ヶ岡墓地(文京区)の3か所で塒(ねぐら)に集まるカラスの数を調べているもので、1985年12月の第1回以来、5年ごとに実施し、今回は8回目で35年間のロング調査となっています。
調査員は全員、交通費を含めてボランティアでの活動。その一つの豊島ヶ岡墓地では、隣接する護国寺前に集合し、調査個所10地点・それぞれに調査員が配置され、午後1時過ぎ~5時までの約4時間、分担の方向を見続けて、カラスの出入りを観察しました。【写真・調査説明を聞く調査員たち】 10地点での合計は速報値で1,180羽。前回2015年は1,607羽でしたので、26.6%減という結果でした。
幸いなことに、当日は好天無風で、冬とは思えない暖かさでした。調査にご協力いただきました54名の皆様にお礼を申し上げます。
東京都内のカラスは2000年をピークに年々減少していますが、今回の3か所全体の結果は、当会会誌の『URBAN BIRDS Vol.38』で発表予定です。その際には、詳細をこのブログでも紹介します。〔都市鳥研究会・事務局〕