昨年12月10日(土)の午後3時~5時に、越谷市伊豆久神社周辺〔A地点〕で、24名の参加者をえて、塒(ねぐら)入りするカラスの数を調べました。【地図】ここでの調査はコロナ禍の影響で4年ぶり。認めた種類はハシボソガラス・ハシブトガラス・ミヤマガラス・コクマルガラスの4種で総数は3039羽。前回2018年の5755羽と比べると半減といったところでした〔前回までの調査の概要は2023年1月24日付の本ブログをご覧ください〕。 激減の原因としては、ねぐらの中心部の大木5本が、ナラ枯れにより伐採されたこと、ねぐら地が分散し、第二の集団塒〔B地点〕が形成されたことなどが考えられます。
第二の集団塒地・B地点は、久伊豆神社の東、約2.5kmにある「いきいき館」の林で、今年の1月11日には1109羽以上を数えました。種構成は上記と同じ4種。このねぐらについては、いきいき館および隣接する越谷市民球場の職員の話では、2022年の秋ごろから集まってくるようになったとのことです。また、このB地点は、吉川市方面から飛来するミヤマガラス(コクマルガラスも含む)の就塒コース上で、今年の1月8日以降の観察では吉川市方面から飛来する4種のカラスはほとんどがここに降りていました。
なお、これまでの観察経験から、ハシブトガラスの個体数は全体の2割程度かそれ以下で、ミヤマガラスの方がやや多いと推定しています。この傾向はA・B地点とも同様で、ハシボソガラスについては、ミヤマガラスが確認されていない2011年以前と比べるとやや減少傾向がみられました。
地図のC地点は、ミヤマガラス(コクマルガラスを含む)が昼間活動する地域のひとつで、昨年12月19日にはミヤマガラス462羽、コクマルガラス29羽を観察しました。ここでの個体数は、2018年時に比べ減少傾向でした。なお、地図のD地点では、今年の1月9日にミヤマガラス61羽、コクマルガラスを10羽観察しました。〔山部直喜〕