その先進的な街である柏の葉。いっけん鳥とは無縁とも思える環境ですが、街が誕生すると思いがけない鳥たちが暮らし始め、目が離せない場所となっています。
たとえば駅前ロータリにある街路樹。ここにムクドリやスズメのねぐらができました。そのムクドリたちを狙って、今度はハヤブサが現れるようになりました。ときどきタワーマンションの壁に止まって、ねぐらに入る鳥たちを狙っています。
つくばエクスプレスの高架下にはイワツバメが営巣しています。そのイワツバメが営巣をはじめ、しばらくしたら今度はヒメアマツバメが現れ、イワツバメの巣を乗っ取りました。そのすぐ側の大型書店の軒にはツバメが複数営巣しています。オープンテラスでコーヒーを飲みながら3種のツバメ類(ヒメアマツバメは厳密にはツバメ類ではありませんが)を観察できる場所は他にはあまりないように思えます。
都市進出して久しいイソヒヨドリも、柏の葉には複数が繁殖しています。おそらくこの地域では一番最初に定着した場所で、一年中姿を見ることができる上、オープンテラスにいるとエサをねだりに来ることも。
人の暮らしやすさを追求した街が、都市鳥の格好の生息地となる。なかなかおもしろい場所としてこれからも観察を続けていくつもりです。(柴田佳秀)
柏の葉スマートシティ |
タワーマンションにいたハヤブサ |