2023年9月18日月曜日

東武東上線のムクドリの「駅前ねぐら」・第9回

2015(平成27)年8月14日の第1回以来、東京・池袋を起点とする私鉄・東武東上線の「ムクドリの駅前ねぐら」の紹介を続けています。短時間の調査で、“経過・傾向”を知るだけのものですが、行くたびに何らかの変化があって、それなりに興味をもって続けています。

今回は、夏の状況を知るために7月中旬と9月初旬に訪ねてみました。ムクドリのねぐらを確認したのは、7月は上福岡駅東口(1000羽以上)と志木駅東口(3000羽前後)【写真上】。ほかには朝霞台駅東口で100羽前後を認めただけでした。9月はふじみ野駅(1000羽以上)・志木駅東口(4000羽前後)。2つの駅ではムクドリが嫌うという“バードプロテクター”の音が鳴り響いていました。7月に上福岡駅に集まっていた群れが、従来のねぐらのふじみ野駅に移ったようです。ここのところ川越駅と朝霞台駅ではごく少数を認めただけで、ねぐら地にはなっていないようです。また、西武池袋線終着駅の本川越駅東口には糞跡がなく、ねぐらは解消しているようです。

全体的に見ると、以前のような住民や商店などとの“トラブル”が生じるような状況は、調査範囲の東上線沿線(池袋~川越市)まででは起こっていないようです。

ところで、志木駅東口には大規模なスズメのねぐらもあり、夕方、ムクドリより少し早く飛来し、駅前広場の街路樹や人家の植木に飛び込みます。その数は約2000羽。また、本川越駅東口のショッピングセンター「PePe」の高い屋根の上にはイソヒヨドリの姿を毎回確認【写真下】 “磯の鳥・イソヒヨドリ”の街なかでの定着が高まっていることを実感しています。これらはムクドリのねぐら調査の余禄のひとつです。〔川内 博〕