2014年9月28日日曜日

都会のコウモリの話『都市鳥ニュース』No.17の紹介

会員の大沢啓子さんは、ご主人夕志さんとともにコウモリ研究に没頭しています。最近も『コウモリの謎-哺乳類が空を飛んだ理由』(誠文堂新光社)を共著で出版されました。そこで、この9月に発行した『都市鳥ニュース』№17に、「街」に焦点をあててコウモリの生態や実態を紹介していただきました。

「都会のコウモリ」と題した5ページにわたる読み物の小見出しは、「東京の街なかに棲むコウモリ」・「新幹線のヒナコウモリ」・「樹洞から人工構造物へ進出したヤマコウモリ」・「沖縄の町を飛ぶクビワオオコウモリ」・「人との共存が難しいオーストラリアのオオコウモリ」・「観光の目玉となるアメリカ合衆国テキサス州オースチンのコウモリ」と、都市鳥研究会会員ならではのユニークな内容。マルチストロボを使った写真は、モノクロでも見ごたえのある力作で、鳥と同じ空間を、時間帯をわけて利用している動物への知識と理解が深まります。〔写真〕

『都市鳥ニュース』は、機関誌『URBAN BIRDS』とは違って、少し本道から外れたことも載せようという編集方針。今後も読みやすく、親しみある内容で“都市鳥ファン”を増やしていきたいと考えています。興味ある方には、メールで配信します。下記にご連絡ください。
hkawachi2dreamyahoo.co.jp発信の際は☆印を@に変換してください)






2014年9月16日火曜日

オオタカシンポジウムのご案内「オオタカ-希少種解除の課題-」

オオタカが過去 2 回のレッドリスト改訂で「準絶滅危惧」であったことを踏まえ、環境省はオオタカを種の保存法の「国内希少野生動植物種」の指定を解除することについて検討を開始しています。
これを受けて、201439日に、当会と日本野鳥の会東京主催、立教大学共催、〔公財〕日本野鳥の会後援で、「東京オオタカ・シンポジウム」を開催しました。そのなかで東京をはじめ、その実態がどの程度調べられ、公表されているかを検証しました。〔詳しくは、当会HPのシンポジウム報告を
ごらんください〕
当会では、都市環境に進出してきたオオタカの実態を調べています〔写真〕。欧米でも大都市に定着した猛禽類が話題になっています。今回の環境省の動きは、今後に大きな影響が考えられます。ぜひご参加ください。

今回、〔公財〕日本野鳥の会と日本オオタカネットワークが主催し、下記の要領で開催されます。そのなかでは、保護関係者や行政から過去の調査および最新のアンケート結果に基づくオオタカの生息状況の変遷と現状、パブリックコメント〔昨年67月実施〕から見えてきた課題などについて話題提供され、オオタカの希少種解除にあたっての課題と対応について議論されるようです。

◆日時:10 月4日(土) 13時~17時(受付開始 1230分)
◆会場:立教大学(東京・池袋キャンパス) 11号館地下 AB01 教室
◆主催:日本野鳥の会・日本オオタカネットワーク    ◆共催:環境省・立教大学
◆定員:500   ◆参加費:無料

参加の申し込みは、日本野鳥の会自然保護室 hogo@wbsj.org または、fax 03-5436-2635 まで、お名前(読みがなも)、所属(あれば)をご記入ください。 当日受付もしているとのことですが、資料をほしい方は事前に申し込みをされることをお勧めします。

【プログラム】 
第1部  話題提供 (13 15 分~14 45 分)

1.オオタカの希少種解除の検討について
     安田直人氏(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室長)

2.オオタカの生息状況の変遷と現状
     徳田裕之氏(環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室長補佐)


3.指定解除における課題     金井 裕氏(日本野鳥の会参与)

わざわざカメラマンたちの前で食事する
“都市鳥オオタカ”の若鳥
photo by H.Kawachi

2014年8月27日水曜日

日本鳥学会大会・自由集会終わる・イソヒヨドリ全国調査開始

2014年度の日本鳥学会大会は、告知通り822日(金)~25日(月)の間で、東京・池袋の立教大学で開かれました。今年は国際鳥類学会議が818日(月)~24日(日)にかけて、同じ立教大学で開かれ、キャンパスは国際色豊かな状況でした。
当会は、822日夜に自由集会を開き、会員や学会参加者31名のもと、3つの話題提供をしました。トップは粕谷和夫氏による「イソヒヨドリの内陸への繁殖分布拡大の要因を探る」で、東京湾から50kmも離れた東京・八王子のビル街でのイソヒヨドリの繁殖の詳細や全国的な調査状況を紹介。次いで、川内 博氏の「エナガの東京地方における生態変化について」ということで、“森のエンジェル”エナガが、東京都心部の森まで進出している状況や、郊外での繁殖は面として拡大している実態が報告されました。最後は、越川重治氏による「ツバメの人工巣による巣場所移動と落下防止」ということで、コルク粘土による人工巣の設置の状況、困難な巣の移動実績などの実績が発表されました。

この中で、これからイソヒヨドリの内陸部への進出状況や繁殖状況を全国的に調べていくことになりました。ここ数年来、同じような事例報告が、当会のブログや学会で発表されたり、研究誌への投稿などで目立っています。その走りは、川内 博著『大都会を生きる野鳥たち』(地人書館・1997年刊)のなかの、「シティ・ボーイのイソヒヨドリはいつ」で知ることができます。
“磯”のない東京都では、かつてイソヒヨドリはその姿はほとんど見られず(戦前は3例)、戦後も19613月~12月にかけて銀座で数例観察されたのが初めてです。その後年を追うごとに報告が増え、場所も内陸部へという一連の流れが読み取れます。イソヒヨドリのここのところの興隆は、その流れの続きとして考えることができますが、では“なぜ?”という疑問には、明確に答えることができません。これから全国展開して、その謎を解明したいと思います。
この鳥の分布を世界的に見れば、日本のように“磯”に執着した生活の方が異端で、英名(Blue Rock Thrush)や学名の意味する通り、“岩場”が本来の生息環境の鳥(イソヒヨドリを見かけた、中国・昆明の乃古石林の風景。海岸から400㎞離れている)〔写真〕。しかし、いまなぜ“磯”から離れ出したのか。まずはその実態から研究をはじめます。

興味ある方は、都市鳥研究会へご連絡ください。


2014年8月6日水曜日

わが家にイソヒヨドリが・日本鳥学会大会自由集会への表敬訪問か?

わが家(都市鳥研究会事務局を兼ねる)は、東京23区の練馬区に隣接する、埼玉県和光市のマンション団地一角の9階角部屋。7月30日、自室でデータ整理をしていると、隣室から日ごろ耳にしない小鳥のさえずりが聞こえてきます。女房が外国産鳴禽類のCDでも聞いているのかと気にもしていませんでしたが、隣室に行くと誰もいず、声は外から聞こえてきます。はて?!と、注意深く外を見ると、中型の鳥が外に開いていた台所のドアの上に。そこで初めてイソヒヨドリと気づきました。

網戸越しにまずは1枚〔写真〕、別の部屋から撮ろうとしたら逃げて行ってしまいました。
雄で、完全な囀りではなく、ぐぜるような歌でしたので、若鳥だったのかもしれません。その23日まえから、聞きなれない大きな声が階下から聞こえていて気にしていたところでした。
今年の日本鳥学会大会時の自由集会での大きなテーマが「イソヒヨドリの内陸への繁殖分布拡大の要因を探る」です。“磯ひよどり”だった日本のイソヒヨドリが“国際標準化”の波にのって()、山間のダムに出現したり、市街地で繁殖したりということが続いています。これからも思わぬところでイソヒヨドリとの出会いがあると思います。

その他の自由集会での発表予定は「東京地方におけるエナガの生態変化について」、「ツバメの人工巣による営巣場所移動と落下防止」ほかです。

ところで、わが家のイソヒヨドリの声はその後付近でも聞けませんが、今後どのような展開になるのか楽しみです。 (川内 博)


2014年7月28日月曜日

日本鳥学会2014年大会の当会自由集会は8月22日に

今年の日本鳥学会は、822日(金)~825日(月)に東京・立教大学で開催されます。

当会は、例年通り自由集会を822日夜18時~20時の予定で開きます。タイトルは“「都市鳥」のいま・・・各地の都市鳥の現状を語る”ということで、各地の街での鳥達の動きを紹介する場とします。現在用意しているものは、東京・八王子からは「イソヒヨドリ」〔写真1〕生息・繁殖分布の変遷を中心に全国規模の話を。また、東京23区からは最近街なかの緑地に進出してきた「エナガ」〔写真2〕の動きを。さらに千葉からは、新しい工夫での「ツバメ」の3題です。当日の飛び入りの話題提供も短時間なら可能ですのでご準備ください。

(写真1 イソヒヨドリ)

(写真2 エナガ)


2014年7月5日土曜日

東京オオタカ・シンポジウム報告

たいへん遅くなりましたが、2014年3月9日(日)に東京・池袋の立教大学で、160名の参加を得た「東京オオタカ・シンポジウム」の報告ができましたのでアップいたします。

下記のリンクをクリックしてお読みください。

東京オオタカ・シンポジウム報告


2014年6月1日日曜日

お知らせ 日本鳥学会2014年度大会時の自由集会および東京オオタカ・シンポジウムの報告の件

日本鳥学会大会・自由集会を開催します
822日(金)~825日(月)までの期間で、東京・池袋の立教大学で開かれる今年度の日本鳥学会大会時に、当会では、“「都市鳥」のいま・・・各地の都市鳥の現状を語る”というタイトルで、自由集会を開催します。日本各地の会員が、いま興味を持っていること・取り組んでいることを語ってもらい、交流しようという企画です。日時は822日(金)夜を希望しています。ご存知のように、今年の大会では、ほぼ同時期・同大学で、日本で初めての「国際鳥類学会議」(IOC)も開催されます。ぜひご参加ください。

東京オオタカシンポジウムの報告の件

39日(日)に東京・池袋の立教大学で、160名の参加を得た「東京オオタカ・シンポジウム」の内容を、4月中旬にはHP上にアップするとお約束しましたが、諸事情で大幅に遅れています。申しわけありません。近いうちにアップできると思います。今しばらくお待ちください。

2014年4月19日土曜日

都市鳥ニュースNo.16が発行されました

都市鳥ニュースNo.16が発行されました。

目次

読み物
・ロンドンの最新・都市鳥事情・3(川内博・川内桂子)
・東京の都市公園で冬に観察されたセンダイムシクイ(渡部良樹)

ニュース
・ハクセキレイの吉祥寺駅前ねぐら(井口豊重)
・雪まつり会場で塒を取るムクドリ(中村眞樹子)
・畑にまかれた米ぬかを食べるヒヨドリ(柴田佳秀)

報告
・東京オオタカ・シンポジウムの開催とこれから

募集
・日本鳥学会2014年度大会自由集会テーマ募集

としちょう・NOW

会からのお知らせ・ご投稿のお願い・編集後記


2014年3月15日土曜日

都市鳥研究会会誌 URBAN BIRDS Vol.30が発行されました

都市鳥研究会の会誌 URBAN BIRDS Vol.30 が発行されました。

内容
巻頭言 駅に着目した都市鳥の生態調査の可能性 

論文
関東地方の鉄道駅におけるツバメ類の営巣状況(2013年)

東京上野周辺におけるウミネコの繁殖状況(続報)

短報
パリ・モンソー公園の繁殖期の鳥たち~なぜ鳴禽類が多いのか・1~

ツバメの熱浴の観察

シーバスのルアーフィッシングによるオオミズナギドリの被害

書評
「銀座のツバメ」

「スズメ つかず・はなれず・二千年」

会記

会計報告


2014年3月4日火曜日

東京オオタカ・シンポジウムにご参加ください・第2報

Phot.N.Dobashi

日時201439日(日)午前1030分開場 
11~15時(最大延長16時)
会場:立教大学・池袋校舎 8号館1階 8101教室 
定員:先着200名(レジュメ用意)
資料代500
※事前申し込み不要・どなたでも参加できます
昼食時間はとりませんので、各自ご対応ください。




 

《プログラム》         
総合司会:金子凱彦

Ⅰ.基調報告
1.東京都内でのオオタカの繁殖状況について
    山口 孝(東京都環境局多摩環境事務所)

2.埼玉県におけるオオタカの生息状況と保護対策
野澤 裕子(埼玉県環境部みどり自然課)

3.神奈川県におけるオオタカ保護の現状と課題
    川手 隆生(神奈川野生生物研究会)

Ⅱ.各地からの報告
  (1)西多摩地区:御手洗 望(青梅自然誌研究グループ)

(2)北多摩地区:板谷 浩男(株・緑生研究所

(3)東京23区:高橋 嘉明(日本野鳥の会東京)

質疑・応答

〈休憩・約20分〉※質問カードの回収

Ⅲ.パネルディスカッション:首都圏のオオタカの現状を考える

 パネリスト:川手隆生(神奈川野生生物研究会 副代表)
 金井  裕(日本野鳥の会 参与)
 辻村千尋(日本自然保護協会 保護・研究部主任)
 葉山政治(日本野鳥の会 自然保護室長)
 上田恵介(立教大学 理学部教授)

司会:川内  (都市鳥研究会 代表)

2014年2月17日月曜日

橋に造られたカワガラスの巣

 通常、川の上流部の滝の裏側あるいは、砂防ダムの水抜き穴など、通常、「水のカーテン」の裏側に巣を造るカワガラスですが、山梨県の道志川(相模川水系)では、ある橋の下で、巣が「むき出し」の状態で造られています。(写真12)
27日現在、親鳥による巣材運び(コケ、枯れ草等)を確認しています。(写真3,4)
ここでは3年ほど前から、カワガラスが橋の下に出入りをしているのを観察していましたが、川床に降りないと巣の存在を確認出来なかったため、ようやく減水期の今月上旬、その存在を確認・撮影することが出来ました。形状は近縁のミソサザイの巣を、そのまま大きくしたような感じです。また、この橋の下には、カワガラスの巣は一つしかなく、かつ、ほぼ完成しているので、この巣は、今シーズンからの「新造巣」ではなく、巣材運びは、昨年使用した巣の、補強・再利用と思われます。
WEB上では、北海道、岐阜、山陰などで、このような巣の存在が記事になっており、今後のカワガラスの営巣傾向が注目されます。

(朝比奈邦路)

写真1

写真2
写真3

写真4

2014年1月16日木曜日

コサギは減っているのか? 東京・黒目川で16羽の群れ

コサギが減っているという話を聞きますが、日ごろサイクリングを楽しんでいる黒目川・落合川〔東京都東久留米市~埼玉県朝霞市、荒川水系・新河岸川支流・一級河川〕では、間近にその姿を見かけるので、その数を昨年から月1回調べています。
今年の1月6日(月)の午前中に回ったところ、2か所で日ごろ見かけない群れに出あいました。〔写真〕  数は16羽で、2か所は同じ群れが移動したもののようです。
黒目川の生き物に詳しい写真家の高橋喜代治さんにお聞きしたところ、ここ3年前くらいから、1~2月ごろに見かけるようになったとのこと。いつもいるのは黒目川で落合川には入らないとのこと。また、観察するのは午前中で小魚の動きと関連あるのではとのことでした。
通常の調査コースの黒目川・落合川では、他に8羽を認め、計24羽を数えました。個体数の変化をうんぬんするには、もう少し調べてみる必要がありそうですが、皆さんのフィールドではいかがでしょうか。 (川内 博)



2013年12月23日月曜日

東京のドバトは今・・・日本野鳥の会東京・研究部の調査から

ドバトといえば、「神社や寺の境内、駅前や公園の広場にたむろして、人が与える餌に群がってくる」というイメージが強い生きものですが、最近東京都内では、事情が少し変わってきているようです。たしかに、給餌に集まってくるのは変わりないのですが、その数が少ない・数羽から10数羽の群れが多く、100羽の群れを見かけることはありません。
一方、公園の芝生地や林床、河川敷の草原などで、まるでキジバトのように自然採食している群れや、木の実をがんばって採っている姿をよく見かけます〔写真〕。
そんな生態の変化を、この冬、日本野鳥の会東京・研究部では会員に調査を呼びかけて調べています。【『ユリカモメ』201312月号・同研究部ブログ参照
このような傾向は東京だけの話なのか、全国的なことなのか興味あるところです。最近のドバトのことで気づいたことがあったら、ぜひ、当会メールにご連絡をください。



2013年12月2日月曜日

明治神宮の境内総合調査報告書発行と報告会の案内

東京渋谷・代々木の地に広がる緑、明治神宮境内の動植物の総合調査が、昨年度(2012年度)を中心に実施され、その報告書『鎮座百年記念 第二次明治神宮境内総合調査報告書』(A4判、510ページ)が明治神宮から発行されました。
明治神宮境内は、大正9年に、明治天皇ご逝去に際し、約70haの地に、全国からの献木を主体として造られた人工の林です。90年を経たいま、うっそうとした森に生長し、苑内にはさまざまな動植物が息づいています。今回の調査報告書は、都市環境下の生きものの生態の一端を明らかした、貴重なデータ集となっています。
「第二次」とあるのは、今から約40年前に同名の調査が行われたためで、今回も鳥類に関しては、日本鳥類保護連盟が対応し、おもに日本野鳥の会東京(支部)が実施している「明治神宮探鳥会」の記録が整理された形で出されています。内容は40年の歳月を経て、苑内の鳥がどのように変化したのかわかるように記されています。
今回、報告書の報告会が下記の要領で開かれます。入場無料でだれでも参加できます。

日時:20131212日(木)13001700
場所:日本学術会議講堂〔東京都港区六本木72234
主催:日本学術会議環境学委員会/第二次明治神宮境内総合調査委員会