2026年9月29日火曜日

明治時代に皇居でハヤブサが繁殖していた?!

ここひと月ほど、調べ物をするために国立国会図書館へ通っています。最近は、いろいろな資料がデジタル化され、検索で見つけ出すことができるので本当に便利になりました。

そんなある日、新聞のデータベースで明治時代の紙面をいろいろ見ていたら、興味深い記事を見つけました。

それは、明治24年(1891年)3月21日付けの読売新聞の朝刊3面にあった「烏数十羽が宮城蓮池門上の鷹の巣を襲う」という出来事です。

新聞の紙面をそのまま転載はできないので、その内容を下記に記します。

○烏鷹を襲う 宮城蓮池御門上(尚本丸角櫓)三重破風の間に年々隼巣を作りて雛を育てけるが本年も例の通り巣籠て目下雛鳥を養育中なりしも昨今何処よりか数十羽の烏群がり来たりてその親鳥を追い回し宮城最寄りより日比谷近辺の空中に於いて激しく戦いしがさしもの隼も多勢に不勢なればついに敵し難く羽翼破られて辛くも他へ逃げ去りし後を烏思いのままに雛鳥を啄みし由。

この記事から、明治時代に、皇居の角櫓に毎年ハヤブサが繁殖していたことがわかります。じつは同じ日付で、全く同じ内容の記事が朝日新聞にもあることを確認しているので、当時は有名だったのかもしれません。そして、カラス(おそらくハシブトガラス)によって雛が捕食されたというのは、今も昔も変わらない感じです。

また、このハヤブサは、チョウゲンボウの可能性も考えられますが、3月に雛がいたことから、繁殖期がチョウゲンボウより早い傾向にあるハヤブサの可能性が高いと考えられます。

近年、ハヤブサは世界各地の都市で繁殖し話題になっていますが、日本では明治時代にはすでに東京のど真ん中の皇居で毎年繁殖していたとは驚きです。今、明治から昭和初期に活躍した内田清之助などの鳥学者の文献も調べているので、さらにおもしろい事実が見つかるかもしれません。それと同時に新聞のアーカイブは本当に重要な記録なんだということを実感しました。

また、なにか新たに発見したらここでご報告したいと思います。(柴田佳秀)

皇居。ここで明治時代にハヤブサが繁殖していたとは!