2017年12月15日金曜日

コアジサシの屋上コロニー“最強”のカラス対策は ―コアジサシも都市鳥の仲間入りか―

12月9日、東京の大田区民ホール・アプリコで開かれた「2017年リトルターン・プロジェクト コアジサシ講演会」に参加しました。リトルターン・プロジェクト(LTP)の活動の始まりは2001(平成13)年6月に大田区の森ケ崎水再生センター施設の屋上で営巣活動が発見された時から。2011年に同会から発行された『リトルターン・プロジェクト 10年の歩み』によると初めての年の総営巣数は89巣・総孵化数は5羽とのこと。【写真は別の場所で繁殖したコアジサシの幼鳥】
絶滅が心配されているコアジサシが「ビルの屋上で繁殖」とのことで、その保護・存続に活発な活動が続けられ、ここ4年は1000羽以上の孵化数を維持しているようです。今年は密集して営巣したために、カラスによる卵の捕食が少なかったとのこと〔同会発行の『こあじ冊子』Vol.34による〕。
コアジサシの天敵カラスへの対策は難問中の難問。そこで、カラスの専門家・松原 始さんを招いて、「カラスに負けるな!コアジサシ!」というタイトルで講演会が開かれました。
ところで松原さんの講演のタイトルは「カラス屋はカラスに勝てるか」というもので、さまざま対策を施しても、カラスになかなか勝てない現実を語られました。
しかし、講演最後の質疑応答のなかで、フロアーからすばらしい提案がありました。松原さんの話では、対策の最強のものは“営巣地にいつも人がいること”とのこと。それならば、最近はリタイア―して写真を趣味にしている人が多い。そんな方に、撮影がてらに見回ってもらったらという提案で、関係者も検討してみるとの反応でした。
カラスの天敵・人の存在で繁殖が有利になるということになれば正に「ツバメ型繁殖」そのもの。“ビルの屋上で営巣”というだけで都市鳥的なのに、ついにコアジサシも都市鳥の仲間入りをしそうな情勢でした。(川内博)


2017年11月21日火曜日

人を待つハシブトガラス・ちょっとした観察

 11月16日(木)の夕方4時半ごろ、薄暗い新宿中央公園の飲水施設にハシブトガラス(カラス)が1羽、うずくまってじっと止まっているのが目にとまりました。不自然な光景に“なんで?”と思い近づくと、向かいから来た男性が、飲水用の蛇口のハンドルをゆるめて水をだすと、カラスは直接水を飲みはじめました〔写真〕。
 一連の流れから、カラスはその男性が来るのを知っていて、そのカラスと男性は知り合いと思われました。男性にカラスとのかかわりを尋ねたのですが、残念ながら一言二言で足早に去られてしまったので、どんな事情なのか知ることはできませんでした。類似の話がありましたらご紹介ください。(川内博)


2017年10月10日火曜日

日本鳥学会大会のようす2・ポスター発表「イソヒヨドリの内陸部進出」

2年前、兵庫県立大学での日本鳥学会大会時に「自由集会」で旗揚げしたこのテーマ。
ツバメ・カラスにつぐ当会の統一研究課題。今回初めてその成果の一部を発表しました。
タイトルは「イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか・第1報」
 期間中の9月16日~17日まで掲示したほか、16日(土)の15時30分~17時の間、コアタイムとして詳しく説明を行いました。多くの方に興味をもって聞いていただき、質問とともに、いろいろな情報の提供もいただきました。
 今回の発表は9枚のプレートで構成。まず、この問題の概要を3枚で、ついで愛知県下での状況・千葉県下での状況をそれぞれ2枚のプレートで発表しました。8枚目には、伊豆野鳥愛好会(静岡県)からご提供をいただいたイソヒヨドリがヒナに持ってくる餌のアップ写真を掲示し、イソヒヨドリの食性の多様さをアピールしました。最後は、「新聞読者から情報70件・・・これからの調査」として、朝日新聞の掲載記事〔本ブログ5月22日付参照〕への関西圏からの情報の多さを紹介し、今後の新たな調査方向を示しました。

 ところで、隣のポスターは「岩礁帯おけるイソヒヨドリの採食生態」という題で、長岡市立科学博物館の鳥居憲親さんが、この鳥のもともとのハビタットでの調査を発表されていました。いろいろな話をうかがい、大変参考になりました。その中で、とくに重要と思ったのは、「ビルなどが建ちならぶ町的な環境でも岩礁地帯でも、その食性にあまり変わらない」という知見でした。



P101
イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか・第1

〇川内 博・橋本啓史・越川重治・柴田佳秀(都市鳥研究会)

一昨年、神戸での本大会時に同名の題で自由集会を開いた。イソヒヨドリは磯鵯の名の通り、その繁殖分布を見ると、岩場のある海岸線に限られていて、遠浅の海岸線の東京湾に面する東京や千葉には生息していなかった。しかし現在、東京でも繁殖している。場所は、東京湾から50㎞内陸に入った八王子市内で、この地では2009(平成21)年から記録され、隣接する日野市や多摩市、神奈川の相模原市などへと拡大している。また、東京都心部の渋谷でも定着している。愛知では、1990年前後から徐々に内陸部の市街地での記録が増え、2008年には岡崎市内の民家で繁殖が記録され、2014年には名古屋中心部でも家族群が観察されている。さらに、この鳥は関西圏での定着が目立ち、今年5月に朝日新聞に紹介されたとき、多数情報が寄せられたが、その7割は大阪・兵庫・奈良・京都などからであった。
 世界的な分布を見るとユーラシア大陸の岩場に広く生息していている鳥である。磯に固執していたこの鳥が、なぜ今になって内陸部に進出してきたのかに着目している。現在、「全国鳥類繁殖分布調査」とリンクして全国調査を展開している。



2017年10月1日日曜日

日本鳥学会大会のようす1・自由集会「ムクドリのねぐら問題」

毎年、会として参加している日本鳥学会大会が2017年9月15日(金)~18日(月・祝)に茨城県つくば市で行われました。折から台風18号が接近し、その影響が心配されましたが、とくに大きなトラブルはありませんでした。大会参加者は全国から571名。
 当会関係の発表については、8月25日付本ブログをご覧ください。会としては、ポスター発表で「イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか・第1報」を、自由集会で「全国で増える都市のムクドリ塒問題を考える」を開きました。「イソヒヨ」の報告は次回行います。

 自由集会は、9月16日(土)午後6時半~8時半にかけて行い、出席者は40名でした。
 講演は、行政の立場から、その対応について千葉県市川市役所の田中栄一氏、ついで大阪のようすを大阪市立自然史博物館の和田 岳氏、最後に企画者の越川重治氏から千葉を中心とした関東地方の状況と塒形成の要因などについて語られました。〔下記の講演要旨をご覧ください〕。“共存”ということをコンセプトとしていて、参加者からの意見・情報も出され、無事終了しました。
 ただ、30年来の難問で、具体的な解決策までは話が発展しませんでした。また、「質問票」には様々な角度からの考えが記されていましたが、今回は時間がなく対応できませんでした。社会的な問題として、新聞記者も取材にきていましたので、どんな記事になるのか興味を持っているところです。

 ちなみに、来年度の大会は、新潟大学で、9月14日~17日の予定で開かれます。




全国で増える都市のムクドリ塒問題を考える
越川重治・川内博(都市鳥研究会)・和田岳(大阪市立自然史博物館)

 ムクドリは、古くから水田や畑の害虫を食べてくれる鳥として大切にされてきましたが、昨今は都市の駅前の街路樹や電線等に集団で塒をとり、その鳴き声の騒音、糞や羽毛などの衛生面などで社会問題となってきています。住民からの苦情を受けた多くの自治体は、樹木の強剪定・伐採、ネットかけ、爆竹・花火、ディストレスコール、特殊音波、ハリスホーク等による徹底的な追い出しの対策を実施しています。
各自治体は自分のところからいなくなれば、問題は解決したと考えていますが、モグラたたきのようにムクドリは塒場所を変えて、近くの自治体の駅前に新たなねぐらを作って移動しているだけで問題は解決していないのです。はじめは関東地方でこのような都市塒の増加がみられましたが、その後関西地方をはじめ全国で同じような都市塒が増加していきました。ムクドリの都市塒の問題は、自治体の垣根を超えてより広域的に考えていかなければいけない問題なのです。
昨年の自由集会のテーマであったカラスの塒問題と同じく、ムクドリの生態や行動を科学的に調べコントロールしていくことが大切ですが、多くの自治体の対症療法的な対応は逆に塒場所を増やし、人工物への塒の移動等より対応を難しくしているのが実情です。その中でもいくつかの自治体は、専門家の話を聞きながらムクドリ問題に苦悩しながら対応しています。
今回は、関東地方と関西地方のムクドリねぐらの実態と、行政側から問題点をあげてもらい、鳥の専門家のみなさんとその問題点をまとめ、討論により、新たな方向性を見つけ出したいと考えております。


話題提供予定者
越川重治(都市鳥研究会)
「ムクドリの関東地方での都市塒の増加と塒の成立要因」

和田岳(大阪市立自然史博物館)
「大阪府周辺のムクドリの集団塒の状況」

田中榮一(千葉県市川市環境部自然環境課主幹)
「市川市でのムクドリ対策」


総合討論    司会 川内 博 (都市鳥研究会)


2017年8月25日金曜日

今年の日本鳥学会大会・当会および都市鳥に関する発表の紹介

「日本鳥学会2017年度大会プログラム・暫定版 V2」には、当会および都市鳥に関する発表が、下記の5件アップされています。大会は91618日に茨城県つくば市で開かれます。お近くの方はぜひご参加ください。ただし、参加費5,000円が必要です。詳しくは日本鳥学会大会公式HP〔※〕をご覧ください。 ※ http://osj2017.ornithology.jp/

〔口頭発表〕
東京都心におけるウミネコの屋上集団繁殖地の移動
 ○松丸一郎(都市鳥研究会)・富田直樹(山階鳥研)・澤 祐介(バードライフ・インター ナショナル東京)・奴賀俊光(日本野鳥の会)・佐藤達夫(行徳野鳥観察舎友の会)・ 樋口広芳(慶應大・自然科学研究教育センタ ー)

電柱鳥類学:鳥の利用状況 ~都市鳥にとっての止まり木としての電柱の実態把握~
森本 元(山階鳥研)・上野裕介(石川県立大)・三上 修(北海道教育大)

ムクドリの集団塒が都市環境にできる要因の分析ビル壁の存在が重要な条件だった越川重治(都市鳥研究会)

〔ポスター発表〕
イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか・第 1
 ○川内 ・橋本啓史・越川重治・柴田佳秀(都市鳥研究会)

〔自由集会〕
全国で増える都市のムクドリ塒問題を考える  〔写真・埼玉県川越駅西口〕
越川重治、 川内博(都市鳥研究会)、 和田岳(大阪市立自然史博物館)


埼玉県川越駅西口のムクドリのねぐら

2017年8月6日日曜日

東武東上線沿線のムクドリの「駅前ねぐら」・第4報

 昨年7月30日に第3報をのせたこの報告、今年も6月末から調査を始めました。基本的な状況は昨夏と同じで、東武東上線の急行停車駅の朝霞台駅(JR北朝霞駅)・志木駅・ふじみ野駅・川越駅(いずれも埼玉県)に「ムクドリの集団ねぐら」ができていました。
 今夏まず調べたのが池袋からもっとも近い朝霞台駅。昨年と同じ場所に同じ規模でできていました。目算4000羽程度。志木駅も同様でしたが、昨年よりやや少ない感じで2000羽程度。川越駅は、6月29日には4000羽程度が西口に集中し、ロータリー脇のケヤキに多数が止まっていました。しかし8月4日には、昨年までと同様、東口の広告塔やTVアンテナにも集まっていました。
 
 今年一番の変化はふじみ野駅で、ここでは西口のロータリーから延びる大通りの左右のケヤキ並木に5000羽を超える数が集まり、昨年までは市から委託された男性2名が、ディストレスコールでムクドリの追い立てを行っていました。しかし、今年は、駅前から約250mまでの間に、見なれない商品名の「ムクドリ害対策器」〔写真1〕が10台設置され、18時30分からランダムに人工合成音を発していました。その効果は抜群で、ムクドリはまったくと止まっていませんでした。しかも、その音はムクドリ以外には影響がないようで、その近くで多数のスズメがねぐら入りをしていました。 
 ムクドリはというと、残念ながら、その先の機器が設置されていない並木に集まっていました。結局はただ追い出しただけで、問題の根本的な解決とはなっていないようです。効果抜群の“新兵器”の威力がいつまで続くのかは興味のあるところで、7月31日の時点ではその状況は持続されていました。〔写真2〕
 
 ところで、変化としてはもうひとつ。急行が止まらない朝霞駅の東口ロータリーのケヤキにねぐらができたことです。数は3000羽程度。しかし、7月初めに気づいたこのねぐら、26日に再調査をした時には一帯の街路樹が強剪定され、1羽の姿も見かけませんでした。やはり「駅前ムクドリ」にとって“にぎやかさ”がねぐらの必要条件なのか?
〔川内 博〕 


(写真1)



(写真2)

2017年7月22日土曜日

自然教育園の鳥類 1980・1990・2010年代の比較まとまる

当会が東京都心のフィールドとして鳥相の研究している自然教育園〔港区、正式名・国立科学博物館附属自然教育園〕の第5弾の報告がまとまりました。今回のタイトルは「自然教育園における198019902010年代の鳥相とその推移」(自然教育園報告 48号:2546)。
このなかの2010年代のデータは、当会と日本野鳥の会東京で3年間実施した「調査探鳥会」の記録です。1980年代・1990年代のデータは、同園技官・千羽晋示氏と一緒に調査されていた坂本直樹氏の個人データです。同氏は千羽技官の指導のもとに、1980年~1993年までの14年間、ほぼ毎週のように日曜日に、園内でセンサスをされていました。
その全データを当会に提供いただきましたので、今回その一部を利用し、1980年代〔A〕・1990年代〔B〕・2010年代〔C〕の3つの期間での出現鳥種・個体数の比較を行いました。
その結果、①出現鳥種は16種程度であまり変わらない。ただし、その構成種は変化している。②出現個体数は、198090年代はほぼ同じだが、2010年代は、その3割減である〔グラフ〕。③森林性の鳥の増加・草原性の鳥の減少が明らかなどの成果が得られました。

詳しくは、下記の自然教育園のHPにアップされています。




2017年7月12日水曜日

埼玉・JR北朝霞駅前でヒメアツマツバメ

今年も関係する人には“嫌な季節”になってきました。ムクドリが“わざわざ”人通りの多い駅周辺や大型店舗の近く、役所や銀行街の通りなどに多数(数百~数千羽、ときに万単位)集まってねぐら(塒)をつくり、夜を過ごすために、その糞害・鳴声による騒音・換羽による不衛生などで、付近の店主や住人、通行人が不快な思いをするというものです。この問題は30年以上前から表面化していますが、いまだにその解決法はみつからない難問です。

住民や自治体は、さまざまな対策で問題解消を図っていますが、肝心のムクドリの大群は、いろいろな妨害にもめげず、初夏から初冬まで毎晩飛来し、なかなか解決しません。
当初、東京圏で多発し問題化しましたが、今では全国規模に広がっています。
当会では、このムクドリ問題を、今年9月に茨城・つくば市で開かれる日本鳥学会大会で、自由集会として俎上にあげます。〔くわしくはのちほど〕

そんなムクドリのねぐらの一つが埼玉県朝霞市のJR武蔵野線北朝霞駅周辺。ここは東武東上線朝霞台との乗換え駅のため、たくさんの人が行き来します。そこで調査をしていた627日(火)夕方6時半ごろ。ねぐら入りするムクドリやスズメと混じってヒメアマツバメが2羽、飛び交っているのを発見。ヒメアマツバメは1960年代から日本に進入してきた南方系の鳥で、東京では都心の千代田区の高層ビルで自前の巣を造り繁殖し、郊外の八王子市では、イワツバメの古巣をおもに利用して繁殖していますが、この一帯での繁殖は知られていません。

北朝霞駅の高架下には、かつてイワツバメのコロニーがありましたので、それを利用して繁殖したと思われます〔写真〕。この鳥の営巣地はコンクリート造りの建造物ですので、都市鳥として研究対象種です。これから本格調査ですが、同じような環境はたくさんありますので、近くで営巣地をご存知の方はぜひお知らせください。 〔川内


2017年6月23日金曜日

伊豆諸島と伊豆半島のイソヒヨドリの現状

5月末から6月初めにかけて、伊豆諸島の神津島と伊豆半島のイソヒヨドリの現況を見る機会がありました。2か所の共通点は、イソヒヨドリが昔から生息していた場所。イソヒヨドリの「内陸部進出」を調べていると“これまでの生息地は今どうなっている?”という質問をよくされます。神津島は以前からふつうに生息し、また、伊豆半島は本州の太平洋側では名所として知られている場所です。
今回、神津島のようすは東京都鳥類繁殖分布調査の一環で把握することができました。また、伊豆半島については、以前から会報をいただいている関係から、地元の「伊豆野鳥愛好会」の方に車でご案内をいただき、状況を知ることができました。どちらも、いろいろな場所で、イソヒヨドリの姿を確認できました〔写真・巣に餌を運ぶ雄のイソヒヨドリ〕。
しかし、神津島では、かつては海岸線にしかいなかったのが、島の中央にそびえる天上山(標高572m)の山頂でも見られるようになったのは古いことではないとのことでした。また、伊豆半島では、以前から道路沿いの人家に生息するのは見られていたのが、駅など目立つところでも営巣するようになったのはここ数年来とのことです。
とりあえず、旧来の生息地は元気なようです。そして、生息分布を拡大しているようです。以前からイソヒヨドリが生息している場所の現状も、ぜひお知らせください。(川内


2017年5月30日火曜日

ツイッターで内陸イソヒヨドリの情報収集

海から10kmという条件で、ツイッターを利用して内陸部でのイソヒヨドリの観察例を呼びかけたところ、1週間でほぼ全国から170例の報告が集まりました。まだ、これからも報告がくるところですが、いまのところ結果を眺めてみると、奈良、京都、神奈川の観察例が多く、全体的には関東以西に集中しているようです。東北は仙台での繁殖を含めた観察事例はありますが、全体的に少なく、北海道にもあまり進出していないようです。しかし、南が多いのかと思いきや、四国や九州からはあまり報告ないのも興味深い点です。内陸部に都市が発展していないということもあるかもしれません。
現在、報告がない都道府県は、青森、香川、徳島、高知、宮崎、鹿児島、長崎、沖縄です。ただ、長崎と沖縄は海から10kmの条件は厳しいそうなので今回は除外します。
それにしてもSNSの情報収集能力の高さには改めて驚きました。これからは駅や商業施設などのキーを整理して解析に取り組みたいと思います。(柴田佳秀)





2017年5月22日月曜日

『都市鳥ニュース』№22を発行しました・・・メールで贈ります

当会の広報誌『都市鳥ニュース』№22を発行しました。今回のトップ記事は「全国調査『イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか』観察状況をお寄せください+まとめ人・スタッフ募集」です。
イソヒヨドリの内陸部進出は予想以上に進んでいて、調べはじめて序の口の段階ですが、出会う人にイソヒヨドリの話をすると、それぞれ身近なところで観察していて、さまざまなところに進出していることがわかってきました。そこで、事務局の力だけでは全体をまとめ切れないということで、都道府県単位での「まとめ人」(共同研究者)を募っています。もちろん「できる限り」で結構です。事務局がバックアップします。また、情報整理のスタッフも募集しています。ぜひ積極的に手をあげてください。

“内陸部進出は予想以上に進んでいる!”を実感したのはもうひとつ。52日付朝日新聞・夕刊に、イソヒヨドリの話と写真、目撃情報募集との記事が載った夕方から、メールが次々と寄せられ、516日現在で60件となりました。観察地を都道府県別に集計したところ、沖縄・九州地方から3件、中国・四国地方5件、関西地方37件、中部地方1件、関東地方14件、東北・北海道地方0件ということで、関西圏からが2/3という状況でした。それにしても新聞記事への反応ですので、イソヒヨドリの定着は確かだという証拠になります。

ところで、メールの中で“感謝”ということが書かれているものが何通もありました。日ごろ気になる鳥だが「写真」をみて、イソヒヨドリだと分かったというものです。写真の主は本ブログの420日付で登場した東京・渋谷の“いそ太郎”君。新聞にのった写真がカラーだったため、目にとまったようです。このブログのイソヒヨドリは同じ場所で撮られたニューフェース“いそ次郎”君〔写真・北野美穂子氏撮影〕。乱暴者の“いそ太郎”が姿を消した後、“いそこ”さんの新しいパートナーとなって現れたイケメンとのことです。

ここまで読んで“何の話?”と興味を持たれた方は、当会メールアドレス〔下記〕に、「B会員で入会希望」とメールをお寄せください。『都市鳥ニュース』№22PDF版〕をメールでお贈りします。ちなみに、B会員は協力会員で会費等は不要です。

Emailhkawachi2dreamyahoo.co.jp 〔発信の際に☆を@にしてください〕



2017年4月30日日曜日

「イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか」調査展開中

磯の鳥・イソヒヨドリ Monticola solitariusが、市街地のビル街や思いもよらない山中で見かけることが多くなっています〔写真:渋谷のイソヒヨドリ・北野美穂子氏撮影〕。
「イソヒヨドリはなぜ内陸部に進出するのか」というテーマで、その実態と原因、影響などについて、都市鳥研究会の統一テーマとして調べています。
イソヒヨドリの最近の観察事例を、「いつ・どこで・何羽・何をしていた」という形でお送りください。また、未発表の過去の記録や、何らかの形で公開された報告なども収集しています。逆に、海岸線で従来生息していたが、ここのところ減ったなどといった記録も貴重です。さらに、ネット上でこんな情報・記録を見かけたという情報もお願いします。
ご連絡の際、お名前・連絡先の明記をお願いいたします。記録は会誌・ニュースなどでまとめさせていただきます。 〔第1次締切:2017年6月30日〕


【報告例】 囲みのような内容でお送りください。①~③のいずれかの連絡先を
1.いつ:2016 47
2.どこで:和歌山県
3.何羽:♂3羽;早朝から宿坊一帯を歩いていて、3か所で単独で認めた。
4.何をしていた:3羽とも、建物の上で囀っていた。
5.その他:
6.報告者:川内 博(カワチ・ヒロシ):
  ①E-mail ②Tel/Fax  ③住所などの連絡先                         


【連絡先】
E-mail:hkawachi2dream☆yahoo.co.jp Tel/Fax:048-462-7141
住 所:〒351-0114 埼玉県和光市本町31-16-901  都市鳥研究会・イソヒヨ
ドリ係

迷惑メール対策でメールアドレス@は☆に換えてあります。メールをお送りいただく場合は、☆を@に換えてください。

渋谷のイソヒヨドリ

2017年3月27日月曜日

2016年八王子駅周辺3㎞四方ツバメの巣調査結果

東京都八王子市を中心に活動している「八王子・日野カワセミ会」は、当会が実施している「東京駅を中心とした3㎞四方」と比較ができるように、JR八王子駅を起点に同様の調査しています。会報『かわせみ』第58号に、昨年の結果が載っていました。
 同会では2001年が最初で、今回が4回目で、巣数の年次変化は下記のグラフ〔第2図       

 縦軸:巣の数・横軸:調査年〕の状況で、残念ながら右肩下がり5年前と比べ約10%10年前と比べると35%の減少とのこと。次いで営巣した建物については、1建物に189%でしたが、多数造られている場所もあり4巣(市民センター)・5巣(小学校)・6巣(保育園)とのこと。人がたくさんいるところが好きということと、適した建物が減ったということではないかと推測しますが、「駅はゼロ」というデータ〔第3表〕も最近の状況を現していると思いました。(川内 博)



2017年3月7日火曜日

「時代とともに生息環境変化」本会の研究が日経新聞3月5日に紹介されました

「カラス 都会を去る」というタイトルで、35日付・日本経済新聞のサイエンス面に、当会調査のカラスねぐら調査の結果をもとにした記事が大きなスペースで載せられました。今、東京の市街地でカラス(とくにハシブトガラス)の減少が顕著です。記事では、その裏付けとなる「都心部にねぐらをとるカラスの数」の推移グラフや、「生ゴミ対策や捕獲の効果」が功を奏したという東京都の見解などが紹介されています。
また、この記事には、当会がもう一つの柱として実施している「東京駅を中心としたツバメの繁殖状況」調査も紹介され、営巣数の推移などのグラフも載せられ、関連して日本野鳥の会の全国調査の結果も触れられています。さらに話題は全国的な「スズメの減少」にもおよび、当会会員の三上 修さん(北海道教育大学)のコメントが載っています。
後半部は、ドバトやカモの減少、カワセミやオオタカの増加など、大都会・東京の鳥たちの今の姿に話は展開し、記事中にかかわるツバメ・スズメ・オナガガモ・ドバト・オオタカ・エナガ・カワセミのカラー写真も載せられ、最後に、「都市部の鳥の栄枯盛衰は、人間は鳥とどう共生すべきかという問題を訴えている」と締めくくられています。 

226日、NHK総合テレビ「ダーウィンが来た!」で、話では聞いていた“ローマのカモメ”の状況が紹介されました。世界中の大都会で、野生動物とのトラブルが発生しています。かの有名な“東京のカラス”はどうなっていくのか〔写真〕、都市鳥研究会では、今後もしっかり注視していきたいと思っています。(川内

銀座でもっとも生ごみの食荒らしが目立った場所の今

2017年2月10日金曜日

東京のカラス問題今昔・2月15日TBS「上田晋也のニッポンの過去問」で放送

東京のカラス問題1990年代~2000年代にかけて、大きな社会問題となり、全国的に話題を集めました。この問題が来週215日(水)の深夜(16 0:431:13TBSテレビで、「上田晋也のニッポンの過去問」で取りあげられます。

当会の会誌最新号『URBAN BIRDS  Vol.33』には、第7回の「東京都心におけるカラスの集団塒の個体数調査」の結果が報告されています。この調査は、東京都心部の緑地(明治神宮・自然教育園・豊島岡墓地)の3か所で、冬にねぐらをとるカラスの数をカウントしているものです。これまでの推移をみると、第1回(1985年)に計6,727羽、第4回(2000年)には計18,664羽と急増しましたが、その後急減し、昨年末の第7回では計4,816羽となっています。

番組では、この数字に注目し、急増した理由・急減した原因について追及するとのことです。急増については説明がつきますが、これほどまでの「急減」については、今後、生ごみ対策[写真:最近のゴミ集積所の一例]、住民の意識向上、都による捕殺・巣落としの効果、またオオタカなどの猛禽類の進入など多面的な検証が必要と思われます。しかも街のカラス問題は全国に広がっていますので、決して過去のニュースではありません。しかし、この問題をよく知らない若い人はまずは題名通り「過去問」として必見です。

深夜の放送で、地域限定のようですが、都市鳥研究会がかかわった番組です。ぜひご覧ください。(川内 博)


最近のゴミ集積所の一例

2017年2月3日金曜日

都市鳥研究会誌 URBAN BIRDS Vol.33(通巻第74号)が発行されました。

74号 目 次

巻頭言…和田 岳  

7回者『都心におけるカラスの集団塒の個体数調査(2015)
(唐沢孝一越川重治金子凱彦川内 博、石井秀夫柴田佳秀田中正彦沼里和幸) 

品川区におけるツバメの繁殖調査報告(唐沢孝一)

●広域的空間スケールにおけるスズメの個体数水準の変化
―明治から現代にいたる米穀の流通脱漏の変化に原因を求める一(有郎)

東京におけるウミネコの屋上繁殖の現状(松丸一郎樋口広芳)

スズメによるムクドリ繁殖巣の雛への異種間給餌(越治)

本会主催の集会報告・2016年の発行・発信物。お知らせ


2015年度。2016年度会計報告(金子凱彦川内 博)