2015年5月3日日曜日

東京駅一帯のツバメはどうなったのか・第7回調査始まる

今年も東京都心にツバメが還ってきました〔写真〕。1985(昭和60)年から、5年ごとに実施している「東京駅を中心とした3km四方におけるツバメの繁殖状況調査」(略称:東京駅ツバメ調査)は今回で7回目。
調査地は銀座・日本橋・大手町・神田・皇居とだれもが知っているような地域。第1回調査では44か所の営巣地を見つけましたが、調査のたびに減少し、前回2010年の調査では14か所になっていました〔図〕。
減少の大きな原因にビルの建てかえがあります。今回の事前調査でも、前回まで営巣していたビルのある神田と銀座の2か所で、大規模な再開発がされていました。これで少なくとも3か所の営巣地がなくなったことが判明しました。ツバメは、新しく建てられた、大きなビルには営巣しません。東京都心のこの地に新たに建つビルは、天を貫くような超高層ビルばかり。今後も建物の老朽化で建てかえが進むと思われます。
 都市鳥研究会では、そんな東京の変化を記録し続けています。いっしょに調べてみませんか。


写真:還ってきたツバメ

図 調査地区

2015年4月29日水曜日

“不思議の鷹”ツミに関するシンポジウム終わる

日本野鳥の会東京・NPO法人バードリサーチと当会で共催しました「東京の環境を考えるシンポジウム 4回・東京郊外・北多摩の自然 “武蔵野”の自然の今と昔・そして未来」は、419日(土)の午後、渋谷区立千駄ヶ谷区民会館で、36名の参加を得て、予定通り終了しました。シンポの中心テーマから“ツミ・シンポ”ともいえる内容となりました。
かつて“幻の鷹”とまでいわれたこの鳥が、1980年代半ばに武蔵野の森に姿をあらわすと、独特の大きな声が目立ち・人をほとんど警戒せず・団地の中の林や車通り沿いの街路樹にも営巣するという、予想もしなかった繁殖生態を見せています。
今回は、前半の基調講演ではこれまでの状況の紹介、後半のパネルディスカッションでは参加者からの情報提供や全体での意見交換を行い、まずは皆さんが共通認識を得たということになりました。

当会としては「都市鳥」としてのツミということで、この企画に参加しましたが、今回の議論では納得のいく結論が得られませんでした。今後も“なぜ猛禽が大都会に”という謎を追っていきたいと思っています。



2015年4月7日火曜日

『都市鳥ニュース』№18を発行しました。この号を進呈します。

年に2回発行しています『都市鳥ニュース』の、今年度第1号となる№18〔写真〕を331日に発行しました。内容は、「都市緑地のモズは、外来種のウシガエルがお好き」(越川重治・写真)、「JR中央線の日野駅、豊田駅にはなぜツバメが多いのか」(金子凱彦)、「読み物:ロンドンの最新・都市鳥事情・5〔最終回〕」(川内 博・川内桂子)の3本。419日に開催します「ツミ・シンポジウム」の告知を含めて20ページ建てです。

興味ある方は、定型大型封筒に住所・氏名を記し、92円切手を貼り、事務局宛てにお送り下さい。『都市鳥ニュース』№18を進呈いたします。
事務局:(〒3510114)埼玉県和光市本町3116901 都市鳥研究会



2015年3月24日火曜日

猛禽ツミに関するシンポジウムを開きます

本会主催(共催)の行事案内

猛禽ツミに関するシンポジウムを開きます

東京の環境を考えるシンポジウム 第4

東京郊外・北多摩の自然
“武蔵野”の自然の今と昔・そして未来
 
主催:日本野鳥の会東京・NPO法人バードリサーチ・都市鳥研究会》

日 時2015419日(日) 開場:1315
 開演:1330分 終了:16

会 場渋谷区立千駄ヶ谷区民会館・会議室〔定員80名〕《地図参照》

交 通JR山手線「原宿駅」下車・徒歩約8
    東京メトロ副都心線「北参道駅」下車・徒歩約5
    東京メトロ千代田線「明治神宮前駅」下車・徒歩約10

参加費300
どなたでも参加できます。

内 容:かつては全国で繁殖例が4件しか知られていなかったツミの営巣が、1980年代以降、関東各地で見つかっています。東京では北多摩が繁殖の中心地で、その後23区内にも広がっています。しかし、今もって“なぜ繁殖するようになったの?”という疑問には答えられない状況です
今回は、日本のツミ研究の第一人者、植田睦之さん〔写真〕の基調報告を中心に話を展開し、参加者一同で、“なぜ?”の謎解きを試みる予定です。

【基調講演】
1.ツミはなぜ武蔵野で繁殖をするようになったのか〈仮題〉
植田睦之氏(NPO法人 バードリサーチ)

2.写真で見る市街地でのツミの繁殖 吉田 巧氏(日本野鳥の会東京)

3.東京および近郊での営巣状況の推移  川内 博氏(都市鳥研究会


【パネルディスカッション】
鳥が変わったのか?武蔵野が変わったのか? ツミ繁殖の謎を追う


基調講演の植田睦之氏


2015年2月26日木曜日

内陸部でイソヒヨドリを見かけたら・ご一報を!

219日(木)午前11時過ぎ、成田空港から京成本線で帰途の途中、急用でユーカリが丘駅(千葉県佐倉市)で下車。用事を済ませてホームで次の電車を待っていると、駅に隣接した線路沿いのコンクリート建物1階〔写真1〕で動く、ヒヨドリ大の鳥を発見。もしやとカメラをむけたらイソヒヨドリの雄〔写真2〕。

当会ではイソヒヨドリの内陸部への進出状況を全国規模で調べていますが、今回のように「磯ひよどり」だったのが「ビルひよどり」になっているのを各地で見かけています。まず、その実態を調べている段階です。海岸線以外の環境でイソヒヨドリを見かけたら、ぜひお知らせください。(川内)

写真1

写真2

2015年2月9日月曜日

『URBAN BIRDS』Vol.31(2014年)を発行しました

1回発行しています、当会機関誌『URBAN BIRDS』の2014年度版を発行しました。
今回は、下記目次の論文・報告のほか、201439日に東京・池袋の立教大学で、開催しました「東京オオタカ・シンポジウム」のまとめを記録として載せました。
このまとめ自体は、主催・共催団体の都市鳥研究会・日本野鳥の会東京・〔公財〕日本野鳥の会のホームページにアップされていていますが、文字化することによって、より広く活用できることと、保存性が高いということで当会機関誌に印刷物(モノクロ)として収録しました。

多少残部がありますので、入用な方は、部数・住所・氏名・電話番号を明記し、①~③のいずれかの方法でお申し込みください。11,000(送料・消費税込)

①(〒3510114)埼玉県和光市本町3116901 ②Fax0484627141 
E-mailhkawachi@bg.mbn.or.jp  都市鳥研究会あて



URBAN BIRDSVol.31  目 次

巻頭言
都市の歴史と鳥類相・・三上

論文・短報
電柱の腕金を利用したスズメの単独塒・・・唐沢孝一

東京都西部の八王子・日野における
イソヒヨドリの繁殖分布拡大の状況を探る・・・粕谷和夫

東京地方におけるエナガの生態変化について1・・・川内

ツバメの人工巣による巣場所の誘導と落下防止・・・越川重治

書評
「唐沢流自然観察の愉しみ方」唐沢孝一・・・柴田佳秀

記録
東京オオタカ・シンポジウム

会記


2015年1月30日金曜日

当会顧問の唐沢孝一さんがNHKの番組に出演します

当会顧問の唐沢孝一さんが、NHKの番組に出演するとのことですのでお知らせします。


(1)出演番組 NHKテレビ 「視点・論点」
   唐沢孝一「カラスの都市適応戦略」

(2)放送日 2015年2月2日(月)
  NHK総合  午前4時20分~30分
  NHK Eテレ 13時50分~14時

(3)主な内容
20世紀後半に出現した巨大都市における鳥類の生態の中から
都市生態系に君臨するカラスを取り上げ、その生態を解説します。
カラスの食性、群行動、知的行動、遊びなどを取り上げ
カラスの賢さを紹介する一方で、「賢さ」のみを基準にして野生動物
を比較することの危うさも指摘します。

(4)放映後には、「NHK 視点・論点 アーカイブ」に文面が掲載されます。
    → http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/


2015年1月26日月曜日

ムクドリのねぐら・人工建造物利用・行徳

 冬のムクドリのねぐら調査の一環として、123日夕方5時、東京メトロ東西線・行徳駅前〔千葉県市川市〕のムクドリの状況を調べに行ったところ、高架の駅舎外側のひさし裏に入り込む数百羽の群れを見かけました。
この地では10年程前に集団ねぐらが形成され、その後、「住民の苦情→市役所の機械的な対応」といった、全国各地で繰り広げられている“ムクドリ騒動”を経て、ここのところ、現在の場所に落ち着いているように見えます。
彼らが入り込む場所は、ひさしの裏〔写真1〕ですので、遠目ではまるでドバトの群れのように見えます〔写真2〕。駅前など繁華な場所での人工物ねぐらとしては、電柱・電線が一般的で、冬になると消滅しますが、このスタイルであれば周年利用ができるということになり、この鳥の都市鳥度のレベルがますます上がることになります。

ムクドリのねぐらはケースバイケース。現場を見れば見るほどさまざまな事例にぶつかり、興味がわいてきます。〔川内 博〕


写真1
写真2

2014年12月30日火曜日

オオタカ・東京23区の緑地で一斉調査・1月11日に

日本野鳥の会東京・研究部では、東京23区内にオオタカ〔写真・土橋信夫氏提供〕が何羽渡来しているのかを調べるため、来年111日(日)午前10時~12時に、主要な緑地である明治神宮・代々木公園(渋谷区)、東京港野鳥公園(大田区)、善福寺公園(杉並区)、光が丘公園(練馬区)などでオオタカの生息状況を調べるとのことです。
ここ数年来、オオタカがいろいろな緑地で見られていますが、同一個体が飛び回っている可能性も高く、実数はつかめていないのが実情です。その際、ノスリほかの猛禽類の記録も取るとのこと。
東京23区は全域が市街地ですので、「都市鳥・オオタカ」研究とつながります。当会でも全面的に協力していく予定です。また、調査域に入らない場所でも、同じ時間帯に調べると参考資料となりますので、ぜひ結果を下記の要領でご連絡ください。

【調査・報告要領】 
1.調査日時:2015111日(日)午前10時~12時〔2時間〕少雨決行
2.調査場所:東京23区内 (23区外でも参考資料とします)
3.調査方法:調査地内を巡回し、オオタカ・ノスリおよびその他の猛禽類を識別し、種類と個体数を調べる。
4.報告方法:下記のいずれかの方法で。氏名・連絡電話番号も忘れずに。

Fax03-5273-5142
文書:〒1600022 新宿区新宿51816 新宿伊藤ビル3  
日本野鳥の会東京・研究部あてに


2014年12月12日金曜日

谷津干潟のエナガは!?・2題

東京郊外~都心部でのエナガの分布拡大を追うなかで、この12月初め、千葉県習志野市の谷津干潟自然観察センターで予想外の事態にであいました。この地ではかつてはエナガの生息記録はなく、出現するようになったのは20081月からで、2010年には繁殖も記録されたようです。
125日(日)の午後、エナガ目的では2回目の調査として、JR南船橋駅からの干潟ぞいの道を歩いていると、入口から続く600メートル程度の緑道で、エナガの単独群れ、またはメジロ・シジュウカラなどとの混群に4回であいました。その後も付近で2回であいましたので、1キロメートル程度の間で、単純合計すると40羽を見かけました。シジュウカラは5羽、メジロは10羽程度でした。なぜこんなにいるのか!?
もう一つ、「顔の白い」エナガも見かけました〔写真〕。千葉の房総に顔の白いエナガがいるということは40年前から聞いていましたが、具体的に見たのは初めてです。『バーダー』(※)や鳥友、インターネットなどの情報から推測すると、ある程度広い面積でこのタイプがいるようです。このエナガは何者なのか!? “調べれば調べるほど謎は深まっていく”なにごとにおいてもおなじですね。(川内博) 

柴田佳秀,2013.千葉県北西部に出現する「白いエナガ」の謎.バーダー,27(10)33